年齢の割にほうれい線が気になる場合、敏感肌が原因となっていることが考えられます。
敏感肌のほうれい線やゴルゴ線(ミッドチークライン)、マリオネットラインケアについて重要なポイントを見ていきましょう。
【目次】
ほうれい線、マリオネットラインケアでの注意ポイント
年齢とともに深まる小鼻から斜めに走るほうれい線、目頭から頬に向けてのミッドチークライン、口角から始まる腹話術の人形のようなマリオネットライン。
骨格や筋肉が原因の場合もありますが、30代後半以降から40代までに気になりだした、周りと比べて深くなるのが早かったりという場合、敏感肌が原因ということが考えられます。
敏感肌が原因の深いライン対策についてお話しします。
敏感肌に深いラインが現れる理由
一見すると無関係に思える敏感肌とほうれい線ですが、比較的若い内に深くなるものはほぼ敏感肌が原因であると言っても過言ではありません。
幼少期からある場合は骨格や筋肉の付き方のせいでほうれい線のように見える場合がありますが、思春期以降に目立ち始めるものは何らかの要因が肌を痩せさせていると考えられます。
顔にほうれい線のような深いラインが目立つようになるのは、皮膚の下にある筋肉の境目が表面に現れ始めているからです。
筋肉の衰えによってほうれい線やマリオネットラインが目立つとする説もありますが、筋肉に沿ってできるラインですから、その部分を鍛えることによって、より目立つこともあり得ます。
今より表情筋が発達していたはずの10代、20代の頃にほうれい線が目立たなかったのは、その上の皮膚組織が豊かだったからです。
例えるなら、マットレスと布団のようなもの。
マットレスの下に何か硬いものを敷いてしまってもその上には響きませんが、敷布団一枚では痛くて眠れないほどはっきりと響きます。
敏感肌の皮膚は薄い布団のような状態になっているのです。
敏感肌とは表面上何も起こっていなくても常に肌内部で小さな炎症状態が続いていること。
炎症とは何らかの有害物質に対して免疫反応が働いていることです。
さらに言えば、免疫反応とは白血球中にある顆粒球、リンパ球、単球が細菌やウィルスに対して攻撃を仕掛けている状態のことです。
わかりやすいところで言えば、ニキビの最もひどい炎症状態であると思われがちな化膿ニキビは、実は既に顆粒球がウィルスと戦った残骸なのです。
この顆粒球は有害物質を攻撃する際、活性酸素を生み出します。
活性酸素はトランポリンのような構造で肌の弾力を支えるコラーゲンネットを断絶します。
つまり敏感肌はそれだけで、毎日肌の弾力を破壊し続けているということなのです。
何よりもまず炎症を止めることが先決
スキンケアで一番先にやることは、保湿でもマッサージでも筋トレでもなく「抗酸化作用」「抗炎症作用」のある化粧品で対処療法を始めることです。
既にラインが目立つようになっているということは、皮膚内部は自分で思っているより老化していると考えて間違いありません。
抗炎症成分としてはグリチルリチン酸やローズ、ラベンダー精油、抗酸化作用の強い成分にはビタミンC誘導体、オウゴン、カンゾウ(グリチルリチン酸の原料)などがあります。
中でもビタミンC誘導体はほとんど万能と言える美肌成分で、医薬部外品美白成分でもあり、抗菌作用もあります。
ほうれい線などの目立つ肌は、ニキビやシミなど他の敏感肌症状も併発していると思います。
表面化しているそれらの炎症が改善の様子を見せ始めたら、こちらの記事(参考:敏感肌を予防・改善する方法~敏感肌の基礎知識~/敏感肌の人のスキンケア対策~敏感肌の基礎知識~)を参考に根本ケアに移行しましょう。
ほうれい線ケアの注意点
ほうれい線は一見炎症とは無関係に思えます。
そのためついつい無理なマッサージやアンチエイジング系の機能性化粧品を使ったりしがちですが、少なくとも肌のハリが回復し始めたことを実感するまでは避けた方が良いでしょう。
手のひらで包むように優しくマッサージするのは問題ありませんが、かっさやローラーなどを使ったマッサージ、リンパマッサージなど力を入れるマッサージはタブーです。
アンチエイジングや美白などの強い成分が含まれている可能性の高い化粧品も、成分をよく見た上で判断する必要があります。
最も注意してほしいのがナノ化化粧品で、ナノ化された成分が角質より深い部分まで侵入することによって免疫反応が激化することがないとは言い切れません。
紫外線による刺激も活性酸素増加の大きな原因です。
生理前やピルを服用中などはプロゲステロンという女性ホルモンの働きで、紫外線への感受性が高くなっているため、特に注意してケアする必要があります。
ほうれい線やマリオネットラインなどは「炎症」です
ほうれい線ケアに一番大切なのは、顔に刻まれた深いラインは炎症であるということを知ることです。
マッサージや保湿をどれだけ頑張っても、アンチエイジングやたるみケアの美顔器でも改善されないのは、かえって逆効果になっているからかもしれません。
3,40代のまだ若いうちからラインが目立つなら、活性酸素と戦うというケア方法に変えてみましょう。