コスメの基礎知識

敏感肌と海外コスメ~日本人に合う・合わないの本当のところ

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シャネルやディオールなど、パッケージも洗練されたものが並ぶ百貨店の毛消費売り場。

色とりどりのおしゃれなコスメからアロマの香りが漂うオーガニックコスメのセレクトショップ。

海外のコスメは日本でもとても人気が高いものです。

 

その一方で「敏感肌に海外コスメの成分は刺激が強い」「日本人に海外製品は合わない」という話もよく耳にします。

答えは「YES」でもあり「NO」でもあります。

敏感肌の人が海外コスメを選ぶときの注意点についてお話ししたいと思います。

 

海外ブランドだから日本人の肌に合わないということはありません

日本のブランドやメーカーにも合う合わないがあるように、海外ブランドの化粧品にも同じことが言えます。

そもそも私たちアジア人の肌は欧米ブランドの客層の多くを占める白人よりもメラニン量も多く、肌が強くできています。

ですから、海外ブランドが国産よりも刺激が強いということはありません。

 

では、海外ブランドが合わないという人が多いのはなぜなのでしょうか。

日本人の肌が海外、特に欧米のブランドで荒れる理由を考えてみました。

 

日本人の肌に合わない可能性の高い「常食性のない成分」

海外コスメが肌に合わない理由のひとつに、成分の違いが挙げられます。

日本人と欧米人の肌は、薄さやメラニン量の差こそあれ、当然同じ構造です。

同じようにシミができ、同じように湿疹やアレルギーを起こします。

 

ところが、M Greenhawt氏によるアレルギーに関する論文、「Racial and Ethnic Disparity in Food Allergy in the United States: A Systematic Review(米国における食物アレルギーの人種間、民族間の差異:系統的レビュー」(掲載サイト:http://www.jacionline.org/article/S0091-6749(12)03529-4/abstract)やアメリカのゲノムワイド解析による「
ピーナッツアレルギーの特異的遺伝子及び、アメリカの子供におけるアレルギーへの遺伝子的影響を裏付けるゲノムワイド関連解析
」(掲載サイト:http://www.nature.com/articles/ncomms7304#affil-auth)によると、何をアレルゲンとするかは人種によって大きく偏りがあるということがわかっているのです。

 

古くからその可能性が指摘されているのが「常食性」の問題です。

日本人は古くからコメを主食とする民族で、コメに対するアレルギー感受性が低いと言われています。

その逆に、パスタを主食とするイタリアでは小麦に対するアレルギー感受性が低いのです。

このように私たちが普段主食として毎日食べるもの、常食するものを「常食」と言い、常食性の高い成分は長い年月の間に民族の遺伝子として分解能力が備わっているため、アレルギーを起こしにくいということになります。

 

つまり、欧米人にとっては肌に良いとされている成分が、日本人にとっては分解が容易ではないアレルゲンとなることが考えられるのです。

 

気を付けたい海外コスメの処方や成分の見分け方

海外メーカーの中でも、日本向けに製品を製造、販売している企業はたくさんあります。

こうした日本向け処方は、海外製品が日本人の肌に合わないと言われる中で、日本人向けに作られているから国内製品と同程度の品質であるようにとらえられがちですが、ここには気を付けてほしい考え方の違いがあります。

 

実は日本はとても化粧品の属性に関しておおらかで、一般化粧品も医薬部外品もオーガニックコスメもほとんどその違いを明確に意識したことがないという人が非常に多い国です。

日本でも人気の化粧品ブランドを多く抱えるコスメ先進国フランスでは、化粧品は薬局に行って、薬剤師と相談しながら購入するのが一般的です。

 

気になった成分があれば必ず門家に尋ね、納得して購入するのがフランス流なのです。

オーガニックにもとても厳格な規定があり、オーガニックコスメと銘打って良い化粧品は、原料の育つ土壌環境からパッケージまで、それぞれの基準が満たされた物だけです。

 

一方日本では、オーガニックコスメを名乗るのに何らかの決まりはありません。

ここで問題になるのが日本向けという表現です。

 

海外ではオーガニックコスメとして販売できないものを、日本では堂々とオーガニックショップで取り扱うことができ、ブランド名や店名に「ボタニカル」や「オーガニック」などどつけることによって、日本でだけはオーガニックコスメとして販売できるケミカルコスメが出来上がるのです。

 

もちろん悪気のあるメーカーだけではありません。

例えば日本の天然コスメブームの先駆けとなったロクシタンは、本国フランスではオーガニックコスメブランドではありません。

「できる限り」天然の成分を使うと明言していて、天然100%の製品はほんの一握りです。

食べられそうな見た目とキッチンで作るというナチュラル感で人気のRUSHも、オーガニック製品に厳しい本国オーストラリアではケミカルな着色料やパラベンなどの保存料などがふんだんに使われているため、肌に優しいと考えている人はほとんどいないでしょう。

逆に日本人の肌を考えた日本処方を展開している世界的オーガニックブランドとしては、ドイツのヴェレダ(ヴェレダジャパン)が有名です。

 

「日本向け」は日本人にとって必ず良い側面ばかりではなく、ルールの抜け穴に存在しているコスメも存在することをイメージに流されず理解しておくことが必要です。

 

こだわり派なら「無添加」「○○成分△%配合」化粧品の成分はしっかり確認

肌荒れやニキビなどの悩みが慢性的になり始めて、自分が敏感肌なのではないかと思い始めると、ほとんどの人は真っ先に基礎化粧品によるスキンケアを見直したいと考えるのではないでしょうか。

その時点では、誰もが化粧品成分の初心者です。

敏感肌ケアを始めようと思い立ったばかりの人が陥りがちなのが、何となく肌に優しそうな化粧品に変えてみるというミスです。

 

大抵の人が一番先に考えるのは「無添加化粧品」や肌に優しい天然成分が含まれた化粧品に変えることだと思います。

でも少し冷静になって現在使っている化粧品を確認してみてください。

その化粧品が「無添加」で「天然成分配合」である可能性は非常に高いです。

それというのも、先ほどもお話しした通り、日本では化粧品の区分やコピーにあまり厳格な基準がありません。

天然成分は1%でも含まれていれば天然成分配合と名乗れ、無添加は厚生労働省指定添加物の内1種類でも除外していれば無添加と銘打つことができます。(参考:一般的なコスメ(化粧品)の主な区分け~コスメの基礎知識~

 

もしも本当の意味での無添加や天然成分配合化粧品を希望するのであれば、しっかりと成分を確認してから変更することが望ましいでしょう。

 

可愛いパッケージも肌を癒す要素のひとつ

 

ここまでセキュアな成分、刺激の少ない成分などにこだわる話をしてきましたが、実は敏感肌だからこそ「パケ買い」も肌への有効なケア方法になります。

敏感肌には自律神経の乱れが大きく関わっています。(参考:敏感肌とは~敏感肌の基礎知識~

ですから、癒しを感じる色彩や音楽、香りや感触などは、それだけで内面から肌をケアする効果を発揮するのです。

 

もちろん、パッケージが可愛いからといって、肌に合わないものを使っていたのでは意味がありませんが、成分を確認済みであるもの、使用感に満足できているもの、トラブルが起きていないものであれば、使っているその時間がスキンケアそのものになると考えられます。

心地良いと感じるものは、現在自分に足りていない物と考え、身をゆだねてしまうのもひとつの選択肢です。

 

 

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