コスメの基礎知識

紫外線対策のベストな方法って?美容液より効果的なUVケア

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4月に入り、UVケアなしの軽いメイクでは外に出るのが不安な季節に突入しました。

以前にもお話しした通り、1年の中でも、4月、5月の紫外線はUV-A,Bともに7月、8月に次ぐ強力なパワーを持っています。

肌の老化は8割が紫外線によるものとの研究が次々に発表されている今、高級な美容液をたっぷり使うより、UVケアと肌バリアケアを徹底する方が良いことがわかっています。

ここでは効果的でバランスの良い、敏感肌向け日焼け止め対策と、日焼けに強い肌になる毎日のスキンケアについてお話ししたいと思います。

 

4月、5月の紫外線対策は間違いだらけ

3月が終わると、日が長く高くなり、日焼けが心配になる人も多くなってきます。

まだ朝晩に肌寒さの残る4月、5月の紫外線量は、UV-A(真皮まで届いて徐々に肌をむしばむ老化紫外線)、UV-B(肌の赤みなどの影響がすぐに表れる強力な波長の紫外線)共に、まだまだ夏の暑さが残る9月よりも多いのです。

ところが、まだ冬の名残がある4月などでは、多くの人がちょっと高めのUV機能を持つファンデーションに変える、日傘をさすなど、冬のケアに+αというくらいのケアしかしていません。

これらのライトケア、一体どこが間違っているのか考えてみましょう。

 

ファンデーションのUV機能表示

最近のファンデーションには、UVカット機能が表示されているものが多くあります。

ほぼすべてのファンデーションは、白色顔料として酸化亜鉛を使用しています。

この酸化亜鉛は日焼け止めの主体となる紫外線散乱剤の主原料なのです。

そのため、どんなファンデーションにもほぼ間違いなく日焼け止めの効果があるということになります。

 

ただ、ファンデーションは「ただただ長時間肌に密着して紫外線を弾く」という目的では作られていません。

そのため、純粋な日焼け止めよりも落ちやすく、表示されているほどの長時間、肌を守ってくれること言うことはほぼないでしょう。

特にパウダー系の化粧品の場合、短時間でほとんどが落ち尽くしてしまいます。

ですから、紫外線の強い季節だけどベースメイクをしっかりしてきているから大丈夫、という考え方では4,5月の強い日差しに負けてしまいます。

 

日傘は白?黒?選び方によってはささない方がいいかも?!

日傘と言えば黒か白ですが、皆さんはどちらの色をお使いでしょうか。

実は、日傘は色によって効果が違います。

「紫」外線、「赤」外線というように、色は光の波長によって表現されています。

黒という色は、すべての可視光線を吸収することによって黒色に発色しているのです。

つまり、黒い日傘は紫外線を吸収することによってその先にいるわたしたちを守っています。

 

反対に、白はすべての光を反射することによって色のない色として表現しています。

黒い日傘とは逆に、光を跳ね飛ばすことによって、中にいるわたしたちを守ってくれています。

ところが、紫外線が降り注ぐのは、上からだけではありません。

紫外線は地面に跳ね返り、照り返しとして日傘の中まで襲ってきます。

草地や土の地面なら10%以下、アスファルトなら10%以上が跳ね返ります。

 

その時、紫外線を反射する白い日傘をさしていることを想像してみてください。

そう、照り返された紫外線は日傘に反射し、すべてが顔に集まってきます。

せっかく日傘をさすのなら、黒い日傘を選ぶようにしましょう。

 

乾燥肌は紫外線に弱い

反射の話をすると、肌にも光を反射する機能があります。

一般的にバリア機能と呼ばれている角質層がそれに当たります。

角質層は、水分と油分、角質細胞の3つが重なり合ってできています。

この水分が足りない状態を乾燥肌と呼びますが、角質層の水分には、物理的刺激の侵入だけでなく、紫外線を反射する能力も兼ね備えています。

 

角質層の水分が十分な肌は、紫外線への抵抗力も高いということです。

冬の間に乾燥が進んでいたり、花粉症でカサカサになっている場合、セラミドやNMFなどの油分、水分をしっかり補給して夏に備えるようにしましょう。

 

簡単に強化できる!春の紫外線対策

春の紫外線対策は「強度」ではなく「こまめさ」が命です。

普段のスキンケアはこまめに保湿することが大切で、日焼け止めもSPF10程度で十分なので、気が付いた時々にこまめに塗りなおすことがカギになります。

2016年掲載のInternational Journal of Pharmacologyの記事によると

キャロットシードオイル(キャリアオイル)・・・SPF19
小麦胚芽油・・・SPF22
オリーブオイル・・・SPF9

など、気負わず使える植物オイルにも日焼け止め効果を持つものがたくさんあります。

ミルクローションなどに混ぜてミストにしておくと、いつでも手軽に日焼け止め直しができます。

ラズベリーシードオイルはSPF50、PA++程度の能力があると言われ、その能力は肌に優しい日焼け止めに紫外線散乱剤として配合されている酸化チタン相当であるという論文もあります。

 

朝はしっかりとした酸化チタンの日焼け止めを使用し、日中はオイルを溶かしたミルクローションミストでUVケアの追加をこまめにすることで、いつの間にか日焼けを防ぐことができますよ。

 

 

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