敏感肌の基礎知識

今さら聞けない美容ワード、ターンオーバーや抗酸化って何?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

10代、20代の内は、多少肌のトラブルがあっても、「いつか治る」と思っていましたよね。

元々肌が強くない人なら、20代後半くらいから、明らかにケアなしでは回復しない肌トラブルが増えたと感じるかもしれません。

多くの人が、30代後半には「そろそろちゃんとケアした方がいいのかも・・・」という危機感を抱いてスキンケア情報を集め始めます。

 

そんな時、当たり前に登場する「ターンオーバー」や「抗酸化」などの専門用語に何となく飲み込まれていませんか?

実は一般的なイメージと違うこともあるスキンケア用語についてお話しします。

 

スキンケアは化学!疑問に思ったら調べるようにしましょう

現在日本で流通している化粧品は、ケミカルやオーガニックに関わらず、科学の粋が集められたものです。

そのレベルは、普段わたしたちが絶対の信頼を置いている医学や薬学などと同じと言っても過言ではないほど高く、当然何らかの根拠に基づいて作られています。

例えばビタミンC誘導体がシミを消すのにはいくつかのメカニズムがあり、メラニンを作るために必要な酵素の働きを鈍らせること、メラニンの黒色化を防ぐこと、すでに黒色化してしまったメラニンを還元作用によって元に戻すことという3つの理由があるのです。

 

「シミにはビタミンC誘導体がいい」とあちこちに書かれていると、その内疑問も持たなくなってしまいますが、どうして効くんだろう?と思ったら、まずは化粧品(できれば自社研究機関を持つ)メーカーのホームページなどでそのメカニズムを探るようにしてみてください。

化粧品への信頼度も、効果を上げる大事な要素の1つです。

それでは、美肌コラムやスキンケア本に出てくることの多いスキンケア用語についてみていきましょう!

 

加齢とともに遅れる・・・「ターンオーバー」って?

人間の肌は3つの層によって成り立っています。

いちばん奥の層が真皮、次が表皮、そして一番表面が角質層です。

一般的にターンオーバーすると表現されるのはこの内表皮層と角質層のことです。

 

表皮は、その最下層部分で次々に生まれ、先に生まれた細胞を表面に向かって押し上げます。

生まれて14日ほど経った表皮細胞は、役目を終えて破れてしまいますが、破れた細胞膜は角質細胞と呼ばれ、敗れた時に中から漏れ出した細胞液と共に角質層となります。

この角質層が肌の表面にとどまっていられるのは、こちらも約14日。

 

表皮細胞が生まれるペースと表皮細胞が破れるまで、そして古くなった角質層が剥がれ落ちるまでのペースは連動しているため、細胞が生まれるペースが落ち始めると、表皮細胞と角質層が丸ごと入れ替わる28日という周期はだんだん間延びしていきます。

これが「ターンオーバーが遅れる」という、よく耳にする言葉の正体です。

ターンオーバーの遅れに加齢が関係していることは確かですが、表面の角質層をこすり落としたからと言って、表皮細胞の生まれるペースが上がることはありません。

 

紫外線との関係は一体!?抗酸化作用・抗酸化物質って?

2000年以降、急に耳にするようになったのが「抗酸化」と「アンチエイジング」という用語のペアです。

この2つや、それに紫外線というキーワードをプラスした3つのテーマが急激に増えだしたのは、この発見が肌にとってとても大きな発見だったからです。

関連の深い「抗酸化」「アンチエイジング」という2つのキーワードについて1つずつ見ていきましょう。

 

抗酸化とは・・・

鉄が酸素と結合して鉄錆びになってしまうのと同じように、人間の細胞も活性酸素によって酸化細胞になります。

これを酸化と呼び、それに抗う体内外の物質のことを抗酸化物質と呼びます。

抗酸化物質は体内にも存在しますが、人間の細胞を酸化させる活性酸素の種類は、体内で生み出される抗酸化物質よりも多く、外からも補う必要があります。

抗酸化物質はどんな植物にも存在しますが、特に色の濃い植物から採取することができます。

 

アンチエイジングとは・・・

そのまま意訳すると加齢に逆らうという意味になる美肌用語ですが、最初は酸化に抗うという意味の強い言葉でした。

人間の細胞が酸化によって劣化することが発見されたのは医療の分野でのことですが、それに次いで美容の世界でも酸化による肌老化のメカニズムが次々と解明されることになります。

現在では、肌が老化する原因の8割は紫外線が肌に侵入することによって起こる酸化によるものだということがわかっています。

 

そのため、紫外線による活性酸素の発生や酸化さえ防ぐことができれば、たるみやシワなどの肌老化を大きく遅らせることができるでしょう。

アンチエイジングは、年齢を逆行させるものではなく、不当に早く流れていた肌の時間を正当な状態に戻すというケアという考え方が本当のところなのです。

 

ぼんやりとしたイメージでとらえていたスキンケア用語も、メカニズムや由来を紐解いてみれば、より効率的なスキンケアに生かすことができます。

せっかく抗酸化物質を使っているのに活性酸素を多く発生させる化粧品で効果が相殺になってしまう、などのもったいないスキンケアも避けることができるようになるでしょう。

スキンケアの常識にはどんどん疑問をもって、調べる癖をつけるようにしましょう。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

人気の記事