敏感肌の基礎知識

最終的にはこうなりたい!「強い肌」に必要な3つの要素とは

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友達と化粧品を買いに行ったとき、敏感肌の人が良く口にするワードに「わたし、肌が弱いから・・・」というものがあると思います。

そう、敏感肌は、「肌が弱い」状態に他なりません。

 

では、その反対に「強い肌」とはどんなものなのでしょうか。

ちょっと季節が変わったくらいではびくともしない、飲み会の次の日も、行楽の次の日も・・・何もなかったかのようにいつものスキンケア、いつものメイクで出社できる肌は理想ですよね。

 

生まれつき弱い体が、鍛えることによってある程度コントロールできるように、肌だって強くなります。

そんな「強い肌」を作るにはどうしたら良いのでしょうか。

まずは強い肌を構成する3つの要素について見てみましょう。

 

1.強い肌はダメージ回避能力が高い!

同じ環境に同じ時間だけいて、同じように刺激を受けたはずなのにケロッとしている「強い肌」の持ち主っていますよね。

これは、肌が強いのではなく、ダメージをかわす能力が高いということが考えられます。

 

具体的には、バリアゾーンと呼ばれる角質層がきれいに揃っていること、更にその上を覆っている皮脂が十分に分泌されていることと、それをエサとする常在菌のバランスが良いことが、ダメージ回避能力の条件です。

 

免疫が正しく働いていることもバリア機能が優れている証明です。

外からウィルスや菌が侵入しようとしても、さっと退治して、炎症が燃え広がらない内に撤退します。

 

また、万が一そこでダメージを食い止めることができなくても、肌内部の水分や弾力が十分にある場合、刺激をクッションのように和らげることができるのです。

 

落としすぎることの功罪

 

スキンケアには数年ごとにブームがあります。

現在のブームは保湿でしょうか。

 

10年ほど前のスキンケアのブームには「細胞の隙間に詰まった汚れまで完全に落としきること」というものがありました。

肌をニュートラルの状態に戻すということです。

 

ところが、細胞の隙間の汚れを落とすことができるクレンジングは、細胞の隙間の油分や水分の構造もむちゃくちゃに破壊してしまいます。

これは、クレンジングが界面活性剤でできているからで、界面活性剤には油分と水分を混ぜ合わせる能力があるからです。

 

肌バリアと呼ばれる角質層は死んだ細胞の膜と油分、水分が規則正しく重なり合うことで刺激を受け止めることができるのです。

あまりにも強すぎる界面活性剤は

この構造を破壊してしまうため、できれば自然界に存在する界面活性剤を使うようにしましょう。

 

2.強い肌は修復が早い!

もちろん、それでも肌内部が傷ついてしまうことはたくさんあります。

そんな時、強い肌はダメージを残しておくことを許しません。

傷付いた細胞を修復する成長ホルモンをしっかり分泌して、いち早く治してしまいます。

 

万が一それができなかった場合でも、規則正しいターンオーバーによって、遅くとも28日後には傷付いた肌細胞は排出されてしまいます。

 

炎症が起こってしまっても、免疫が正しく働いている場合、傷が浅いこともあって、修復も早く完了します。

 

ターンオーバーは遅くても早くても肌にとっては負担です!

 

一時期、スキンケアのブームとして、ターンオーバー信仰とも言える、過剰にターンオーバーのスピードアップを勧める論調がありました。

ところが現在では、1週間くらいの遅れはそれほど問題にする必要がないと言われています。

 

ターンオーバーは、年齢と共に遅れる傾向にあり、最長では60日ほどにまで遅れることがあります。

反対に、ターンオーバーが早すぎるとどうなるかというと、細胞が未成熟のまま剥がれ落ちるため、角質層がきちんと形成されず、バリア機能のない薄い肌になります。

 

アトピーや乾癬患者の肌はこの状態で、そのターンオーバー周期は10代の平均である20日よりも早い、およそ2週間と言われています。

ターンオーバーの乱れは外側から無理に改善しようとせず、食事や睡眠などの生活習慣を正すことが大切です。

 

3.強い肌は生み出す力が強い!

肌のバリア機能の大切な要素である角質層は、死んだ肌細胞と、その中から染み出した細胞液で構成されています。

この細胞液というのが、セラミドやコレステロールなどの細胞間脂質、NMF(天然保湿成分)です。

角質層を構成するこれらの細胞液は、肌内部で炎症が起こっていると、正常に生み出されなくなります。

 

また、肌の外側だけでなく、内側にも肌の強さに関係する生み出す力が関わってきます。

肌内部の生み出す力とは、繊維芽細胞のこと。

繊維芽細胞は、肌のスプリングとなり、刺激を吸収するコラーゲンを生み出す細胞です。

 

年齢と共に生み出す力が衰えるこの繊維芽細胞が良く働いている肌は、ハリがあって、ちょっとの刺激ではびくともしない健康な肌と言えます。

 

酸化が繊維芽細胞の働きを鈍らせ、コラーゲンを変質させてしまう

 

抗酸化という言葉はすでに一般化していますが、酸化によって肌に起こる実際の影響は知らない人も多いと思います。

肌に酸化が起こると、すでに真皮を構成しているコラーゲンやエラスチンなど、肌に弾力を与えている線維などが硬くしぼんで茶色く変質してしまいます。

切ったリンゴの表面を想像してもらうとわかりやすいかもしれません。

 

また、線維芽細胞に酸化が起こると、コラーゲンを生み出す能力が鈍るため、酸化した硬いコラーゲンだけで肌を支えなければいけなくなります。

そのため、酸化が進んだ肌はシワっぽくくすんで見えるのです。

酸化を防ぐには、日ごろのUVケアはもちろんのこと、野菜をたくさん食べることが大切です。

 

酸化に対抗してくれる抗酸化物質はどんな植物にも含まれているので、野菜をたくさん取る人は肌がきれいなことが多いのです。

抗酸化作用が強いのは、色の濃い野菜、特にニンジンやトマトなど赤っぽい野菜です。

また、植物成分がメインのコスメを朝のスキンケアやメイクに使っておくと、紫外線による酸化を防いでくれる効果があるのでおすすめです。

 

 

このように「強い肌」には理由があります。

肌の強い人は無意識に、この3つを強化する生活をしているのかもしれません。

ダメージ回避、修復、生成の3つのポイントを意識して、強美肌を目指しましょう!

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