いつの間にか顔に居座っているシミ。
その内消えるだろうと思っていたら、どんどん増えていくシミには焦りを感じてしまいますよね。
そんな頑固で厄介なシミも、方法さえ間違えなければきれいに消すことができるものがほとんどです。
化粧品で消すことのできるシミ、シミに合った消し方とはどのようなものなのでしょうか。
【目次】
化粧品で消えるシミ・消えないシミ
敏感肌のシミは、基本的には健康肌のシミより残りやすく、消えにくいものです。
ただ、その中でも比較的簡単に消すことができるのが、いかに挙げる種類のシミです。
1.老人性色素斑
20代後半から、ポツポツとカフェオレのように薄い色の小さな色素沈着ができ始め、そのまま肌に居ついてしまっているものは、大方がこの老人性色素斑です。
老人性とは言うものの、発症は20代後半から30代後半の人が多く、実際には加齢よりも紫外線の影響が原因となっています。
好発部位
紫外線のよく当たる部位ならどこにでもできます。
顔の中でも最も高い位置にある頬骨のあたりや肩、手の甲などにできることが多いです。
予防法とケア法
予防には紫外線を徹底的に避けることが一番です。
UV対策はもちろん、朝のスキンケアに抗酸化成分が含まれる化粧品を使ったり、色の濃い植物のエキスが含まれた成分を使うと紫外線による酸化対策になります。
本来は、紫外線対策をしておけば、ターンオーバーによって排出されるシミですが、肌内部の炎症やメラニン発生の異常が起こることで、消えずに残り続けることがあります。
その場合、紫外線対策をしていてもシミは消えません。
すでにできてしまって、何らかの理由で居座り続けている老人性色素斑には、ビタミンC誘導体などの美白成分がよく効きます。
2.肝斑
老人性色素斑とよく似ていて、その見分けは医師でも難しいほどです。
老人性色素斑よりもぼんやりとして輪郭があいまいなカフェオレ色のまだらが、雲のように頬の高いところに広がります。
好発部位
頬骨からこめかみにかけて多く見られます。
予防法とケア法
肝斑は原因が判明していないため、予防が難しいと言われています。
ただ、紫外線に当たることによって濃くなることや、女性ホルモンのバランスや肝臓と何らかの関わりがあることがわかっています。
できてしまった肝斑は、トラネキサム酸という医薬品で消すことができます。
3.炎症性色素沈着
肌に何らかの炎症が起きた後、その傷跡として残ったシミです。
通常は数日で薄くなり始め、1ヶ月も経つとわからなくなっていることが多いものですが、まだ炎症が残るうちに紫外線を浴びたり、同じ部位に繰り返し炎症が起こったりすることでシミになります。
好発部位
体中どこにでもできますが、残りやすいのは紫外線や下着などの当たる場所です。
色素沈着を起こすほど強い炎症を起こした部位は、角質がなくなっていることがほとんどです。
その部位に刺激を受けると、通常の皮膚に刺激を受けたときよりもシミになりやすいのです。
予防法とケア法
いちばんの予防は炎症を起こさないようにすること、炎症が起こったら早めに治すことですが、それができればシミで困ることはありません。
肌の露出が多い場所や下着が触れる場所に炎症が起こった場合、その部分を早めに保護したり、刺激を受けにくい状態にすることが必要です。
また、かさぶたにしない、かさぶたになってしまった部分をはがしたり掻きむしってしまわないこと、ニキビや湿疹の場合、爪で押したりして皮膚を傷つけないように注意する必要があります。
残ってしまったシミには、老人性色素斑と同じように、ビタミンC誘導体などの美白成分がよく効きます。
4.そばかす
さらに、時間はかかるものの、外科的な方法を取らずに薄くすることができるのがそばかすです。
そばかすは、メラニン生成の異常によって起こるものです。
その原因は遺伝であることが多いのですが、起こっていること自体は老人性色素斑と同じなのです。
好発部位
老人性色素斑などとは違い、紫外線や刺激の有無にかかわらず全身に発現します。
ただ、紫外線や刺激によって濃くなることがあるため、老人性色素斑の好発部位に発現したそばかすは他の部位より濃いことが多いです。
予防法とケア法
そばかすは予防することができません。
紫外線や外的刺激を完全にシャットアウトできたとしても、それだけで消えることもありません。
そのため、できてしまったものを根気よく薄くしていくしか方法はないのです。
老人性色素斑や炎症性色素沈着の場合、医薬部外品美白有効成分11種類の中の成分であれば大方効果はありますが、そばかすの場合、ビタミンC誘導体やハイドロキノンなど、還元作用のある成分でなければ効果を感じ辛いでしょう。
化粧品で消せないシミ
日焼けによって火傷状態になった後に残る「花弁状色素斑」や、盛り上がったホクロ状の「脂漏性角化症」などのシミ、青っぽいぼんやりとした「太田母斑」、赤紫の「血管腫」などのアザは、化粧品で解決することができません。
レーザーなどの外科的な施術が最も効果の高い方法ですが、外用薬・内服薬、注射など、専門的な緩和の道を相談することもできるので、気になる方は一度医師によるカウンセリングを受けてみましょう。