敏感肌の基礎知識

美肌の基礎、成長ホルモンの働きと分泌を促す3つのポイント

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肌の状態やスキンケアを気にするみなさんにとって、ターンオーバーはとても気になる仕組みではないでしょうか。

特に表皮のターンオーバーは遅くてもダメ、早くてもダメという繊細なもの。

では、このターンオーバーをコントロールしている物質がどんなものかはご存知でしょうか。

これは、聞いたことがあるという人も多いかもしれません。

皮膚細胞のターンオーバーをコントロールしているのは、脳下垂体から分泌される成長ホルモンです。

 

それでは、成長ホルモンの働きによってターンオーバーが行われているのはいつだと思いますか?

実は、肌のターンオーバーというのは、じわじわと一日中進んでいるものではありません。

成長ホルモンが最も分泌される夜の内・・・眠っている内に行われるのです。

それで、日中に付いた傷が夜をまたぐと劇的に修復されていたりするということになるわけです。

 

そんな風に、肌にとってとても大切な役割を持っている成長ホルモンとは一体どんなものなのか、そしてその分泌を促すためにやるべき事は何なのか、気になってしまいますよね。

ここでは成長ホルモンが持つ働きと、分泌を促す3つのコツについてまとめてみました。

 

美肌のカギを握る成長ホルモンとは

成長ホルモンは正式名称をグロースホルモンと言い、アミノ酸によって構成されています。

人間の成長ホルモンの場合、特にhGHと呼ばれることもあります。

この成長ホルモンは、「成長するためのホルモン」というイメージが強いと思いますが、実は身一つにたくさんの役割を負っているホルモンでもあります。

 

成長ホルモンがになっている役割は、主に成長(細胞の分裂)と代謝(細胞の合成や修復)です。

具体的には、骨や筋肉の成長や、代謝の促進、恒常性(ホメオスタシス:体内の状態を一定に保つ性質)の維持、エネルギー放出の促進や細胞修復などです。

肌への影響は、代謝促進や恒常性維持、細胞の合成や修復などの働きに深く関係しています。

 

成長ホルモンの分泌は10代後半がピークで、30代に入ると低下し始めます。

傷の治りが遅くなったように感じたり、痩せにくくなったように思うのは成長ホルモンの分泌低下を実感し始めたことによるものです。

このことからも、成長ホルモンが体のエイジングを大きく左右していることがわかると思います。

 

成長ホルモンは眠りについてから90分、22時~翌2時の間に分泌される

ヒトのホルモン分泌にはパターンがあり、一日の内で分泌パターンが決まっているものを「日内分泌ホルモン」と呼びます。

成長ホルモンはこの日内分泌をするホルモンで、一日の内22時~翌2時の間に最も多く分泌され、その後睡眠中のノンレム睡眠に合わせて2~3時間おきに分泌されます。

そして、睡眠中最も多く成長ホルモンが分泌されるのが、眠りについてからの90分。

「肌のゴールデンタイム」と言われる時間帯や「睡眠が美肌を作る」と言われていることの重大さがお分かりいただけると思います。

 

成長ホルモンの分泌を効率良く行うために必要な三ヶ条

30代を過ぎた人間にとって、加齢を早めるのも遅らせるのもこのホルモンの分泌次第というほど成長ホルモンは重要なものです。

そんな成長ホルモンの分泌量をできるだけ落とさずに生活することには、外側だけ取り繕うようなアンチエイジングより高い効果があります。

 

では、加齢によって分泌量の下がる成長ホルモンをできるだけ多く分泌させ続けるにはどうしたら良いのでしょうか。

3つのポイントにまとめました。

 

成長ホルモンの分泌において最も重要なのは睡眠

先ほどの項目でもお話ししましたが、成長ホルモンは寝ている間に分泌されるホルモンです。

そのため、睡眠時間と睡眠の質をコントロールすることが、成長ホルモンの分泌を高める最も効率的なやり方と言えます。

成長ホルモン分泌のためにベストな睡眠の時間帯や睡眠の質を高めるために必要なことは、美肌を作る生活習慣・・・睡眠の質を上げる4つの工夫とは?を参考にしてください。

 

成長ホルモンは運動によっても分泌される

成長ホルモンの重要な仕事の1つに、筋肉の修復というものがあります。

日中、筋肉の運動量を上げることによって筋肉は傷つき、それを修復するために血中の成長ホルモン濃度は200倍にも増加します。

また、加圧トレーニングを用いると、より軽い負荷で成長ホルモンの分泌を高めることができると言われています。(参考:厚生労働省e-ヘルスネット

 

食事のとり方にも成長ホルモン分泌のカギがある

成長ホルモンは脳下垂体からの指令によって分泌されています。

空腹時に食事をとると、その刺激によって脳下垂体から成長ホルモン分泌の指令が発せられます。

まだ消化の終わらない前回の食事が胃に残っているまま次の食事を始めるのは、成長ホルモン分泌の観点で見ると「もったいない」と言えるでしょう。

また、よく噛んで食べるという行為も、筋肉を刺激することになり、成長ホルモン分泌を促します。

 

成長ホルモンはアミノ酸によって構成されているため、ダイエットなどによって過剰に肉を抜いたりすることは厳禁です。

また、炭水化物を多くとりすぎると成長ホルモンの分泌を妨げるので、座ってばっかりの生活やルーチンワーク中心の生活の人は、おやつや果物を多くとり過ぎないようにしましょう。

 

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