メイクには流行があります。
それはベースメイクも同じ。
現在は濡れたように見えるほどツヤっぽい肌が流行中です。
ただ、30歳を過ぎると、乾燥していてもしていなくても、肌はだんだんパサついて見えてしまいます。
年齢肌の最も大きな原因はたるみと言われていますが、この肌表面のパサついた印象も、実年齢より老けて見える原因です。
乾燥したように見える肌表面のパサつきの原因と、その改善法、カバーメイクについてお話ししたいと思います。
肌の表面が乾燥して見える原因
20代の頃は、パンと張って水風船のようにツヤと潤い感があった肌。
30代になると、乾燥しているわけでもないのになんだか水気の足りない感じがすると思いませんか？
これにはいくつかの原因があります。
ひとつづつ見ていきましょう。
肌が乾燥している2つのパターン
まずひとつめは、本当に乾燥している場合。
特に皮脂分泌の多い人は勘違いしやすいですが、肌表面の乾燥には2つのパターンがあります。
ひとつは皮脂の分泌が少ない場合。
もう1つは角質層の油分や水分が少ない場合。
皮脂の分泌が少ない場合は、単純に油分を補うことで潤い感を出すことができますが、皮脂はたっぷりあるのに角質層の潤いが足りていない場合は、見た目だけではなく、実際にツッパリやヒリヒリした感じを受けることがあります。
角質層に潤いが足りていない場合というのは、表皮細胞の中で、うまく潤いの元が育っていないということや、合成界面活性剤によって角質層の構造が壊れてしまっていることが原因のため、皮脂分泌が足りない時のように即効性のある解決策はありません。
角質層の潤いを育てるケアによって、根気よく改善していく必要があります。
コラーゲン産生の低下による弊害
もう1つは、真皮の加齢によるものです。
肌のハリや弾力を支えているのは、真皮層です。
真皮層はそのほとんどがコラーゲンと水でできていますが、コラーゲンは年齢と共に産生能力が衰えます。
また、コラーゲンは酸化や炎症によって変質し、硬くなったり、水分を保つ能力が衰えたりします。
そんな真皮は、表皮より長い年月をかけてターンオーバーします。
ただでえすぐには入れ替わらない真皮ですが、こちらもやっぱり加齢によってターンオーバーが遅くなります。
新しいコラーゲンは生まれにくく、古く劣化したコラーゲンばかりが残ると、表皮にその質感が影響します。
これがたるみやシワの正体です。
たるんだ肌には、角質層が傷んだ時と同じようなチリメンジワが現れることがあります。
これは、ハリがなくなって重力に逆らえなくなった毛穴が伸びてできたシワです。
そのせいで、実際には乾燥していなくても、角質層に水分がないように見えてしまうのです。
コラーゲン産生をアップさせるのは、角質層を改善するよりもさらに根気のいるケアになります。
化粧品で真皮のコラーゲン産生を促進するのは難しいので、食事改善が必要です。
最近日本の企業が大量生産に成功したプロテオグリカンという成分は、肌のコラーゲンだけでなく、関節や内臓などのコラーゲン産生を促進する効果が注目されています。
また、ビタミンKにもコラーゲンの産生を促進する働きがあります。
30代からは食品やサプリメントでこのような成分を意識的に摂取して、真皮のケアを心掛ける必要があります。
肌のパサつきを目立たせないベースメイク
流行りの水密肌を作る乾燥肌に悩む人や30代以降の人のためのベースメイク術です。
まずはしっかりと保湿をしてください。
化粧水だけ、オイルだけはNG！
乳液かクリームを使って、油分と水分の両方をしっかり与えてください。
下地はモイスチャータイプ、パール入り、イエローのカラーベースの3つを使います。
モイスチャータイプの下地を全体に塗り、毛穴やシワの目立つ部分は塗り込むように消していきます。
続いて、イエローのカラーベースで赤みやクマの気になる部分を指で抑えるようにトントンと消していきます。
さらに、顔の高くなっている部分である額、鼻、頬骨、あごに、たっぷり目にパール入りの下地を乗せます。
あとは気になる部分を、クリームコンシーラーかクリームファンデーションで、指か筆を使ってカバーします。
その上から、モイスチャータイプのパウダーファンデーションを筆でしっかりめに乗せていきます。
パウダーファンデーションは塗ったばかりは乾燥が気になりますが、その内皮脂と混ざってツヤ感が出ます。
さらにツヤがほしい場合、頬骨にホワイトのフェイスカラーを筆でさっと掃いておくと、自然でウルウルの肌が演出できます。
注意してほしいのは、毛穴が目立つからと言って毛穴カバータイプの下地やコンシーラーを使わないこと。
毛穴カバーをうたう商品は、ラスティングのために皮脂を吸着する処方になっていたり、仕上がりがマットなものが多いので、より乾燥して見えてしまいます。
テカりといって嫌う人も多いですが、皮脂や潤いは若さの証明です。
しっかり保湿ができていて、真皮が健康なだけで、肌はとてもきれいに見えるので、しっかりケアしてウルウルの美肌を目指しましょう！
