コスメの基礎知識

一般的なコスメ(化粧品)の主な区分け~コスメの基礎知識~

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敏感肌のスキンケアに使われる化粧品は大きく分けて3種類。
医薬部外品、一般化粧品、オーガニックコスメです。

この3つにはそれぞれ担っている役割があるので、肌の状態に応じて正しく使い分けましょう。

医薬部外品

医薬品と機能性化粧品のちょうど中間に位置する化粧品。
薬用化粧品とも呼ばれます。
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(医薬品医療機器等法、旧薬事法)によって薬用効果の認められたもので、成分や製造販売に至るまで、細かい規定や承認が必要となります。
(参考:http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/keshouhin/

医薬品のように症状の劇的な改善を明言することはできないものの、予防や緩和効果が認められていることが前提のため、一般化粧品の長期使用で症状の改善が見られなかった場合に、期間を区切って使うのが効果的な使い方です。

医薬部外品では、その多くは3ヶ月~半年で有効であるとの臨床試験結果が取れています。
逆に言えば、半年使って効果がない場合、症状に成分があっていないことが考えられるため、方法を変える必要があります。

機能性化粧品・一般化粧品

機能性化粧品とは、肌に現れている何らかの症状を改善するため、効果が高いとされる成分や配合を含んだ処方で作られた一般化粧品です。

一般化粧品は主に保湿を目的としたものが多く、効果をうたっていてもそれに対応する臨床結果はないものが多く、金額も医薬部外品や機能性化粧品と比べると安価なことが多いです。

機能性化粧品は医薬品医療機器等法では一般化粧品と同様の扱いですが、コラーゲンやセラミドなど、効果ははっきりしているものの医薬部外品有効成分としては指定されていない成分が配合されていることがほとんどです。

また、資生堂やポーラなど自社研究施設を持つ大手化粧品会社や製薬会社では、自社開発の機能性成分や特許成分を処方していることもあり、医薬部外品と一般化粧品の間に位置する化粧品と言えます。

機能性というだけあり、処方は症状を鎮静化させることが最優先です。
そのため、肌負担の大きい成分が配合されていることも多く、肌状態と処方を見極めて使用することが重要です。

無添加化粧品、自然派化粧品もそのほとんどがこの機能性・一般化粧品に含まれます。

無添加化粧品

2001年4月に薬事法が改正され、化粧品に配合する成分が規制緩和、全成分表示が義務付けられます。
消費者が自ら成分を調べ、選ぶことができるようになったのです。

その中で、それまで全成分表示が義務付けられていなかった化粧品の中でも、特にアレルギーの危険性が確認されているとして表示する必要があった「旧表示指定成分」、俗にいう添加物を避ける動きがうまれます。
厚労省が指定する添加物は102種類あり、代表的なものがメチルパラベンやフェノキシエタノールなどです。

無添加化粧品とはそれらの添加物の内1種類以上を無配合とする化粧品(医薬部外品、機能性・一般化粧品)のこと。

ここで注意したいのが例えばパラベンを配合せずに「無添加」をうたっている化粧品にフェノキシエタノールが配合されていても、表示的には問題がないということです。

また、化粧品は食品と同じ生ものですから、化学合成成分、天然成分の別を問わず、添加物を全く使用せず作られた化粧品は製品として販売に耐えうるものではありません。
簡単に言えば、数日で腐ってしまいます。

無添加化粧品がすなわち「全く添加物を使わない化粧品」ではないこと、そのような市販品があれば、それは添加物を使用した化粧品よりも危険性の高いものだということを理解しておく必要があります。

自然派化粧品

2000年前後、ヨーロッパから本格的にオーガニックコスメが参入し広がった、エコや自然回帰の流れを受けて生まれた一般化粧品におけるブームのひとつが「ナチュラルコスメ」なのです。

欧米では、オーガニックコスメやナチュラルコスメに関しての表示は非常に厳しく決められていて、基準に満たないものは「天然」「自然」「オーガニック」などを銘打って販売することはできません。

日本では化粧品に対する規定が全くないため、一般化粧品のパッケージだけナチュラル風にして「自然派化粧品」として販売することもできます。

例えばオーストラリアの人気コスメブランド「RUSH」はキッチンで作られるコスメとして人気を博し、そのイメージは日本国内では「食べられそうなほど安全」というものですが、実は指定添加物、合成香料、合成着色料を使用しています。

先ほどの項目でもお話ししたように、それがすなわち危険というわけではありませんが、避けたい成分がある場合や海外並みのオーガニック製品を探している場合は、イメージに惑わされず、見極める目が必要です。

オーガニックコスメ

日本ではナチュラルコスメや自然派化粧品と混合されがちなオーガニックコスメは、欧米ではハーブや漢方などと似た自然療法的な意味合いを持つ、化粧品のひとつのジャンルです。

こちらもナチュラルコスメと同じく、1%でもオーガニック成分を使用していれば、国内はオーガニックコスメとして販売できます。

現在国内に明確な基準はありませんので、国内オーガニックブランドのほとんどは海外のオーガニック認証を基準としています。

◆主な認証

NaTrue、ECOCERT、COSMEBIO、ecobio、USDA
、demeter

現在は世界共通の基準として、COSMOSという基準が採用され始めています。

見極めとしては、最も簡単なのが認証マーク、成分詳細などが気になるのであれば天然成分配合率(認証基準に沿っていれば化粧水なら8割以上が天然成分)やオーガニック原料使用率をチェックすると良いでしょう。

どちらもあいまいな物はナチュラルコスメであると考えて使うことをおすすめします。

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