敏感肌の基礎知識

美肌サプリは敏感肌サポートに有効?食事で取りたい成分は?

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敏感肌の原因として挙げられることの多い食生活をサポートしてくれるサプリメント。

肌が過敏になる原因から見る、積極的に取りたい成分と取り方、食事とサプリメントの違いについてお話しします。

 

自律神経の働きを良くする成分

免疫の働きや肌の代謝など、美肌にとって命とも言える重要な部分に大きく影響するのが自律神経です。

自律神経の働きを良くする、自律神経が乱れるという言葉はよく耳にしますが、これは「自律神経」という神経の働きが鈍ったり良くなったりすることを指すのではなく、2種類ある自律神経の働きのことを指します。

 

その2種類とは「交感神経」と「副交感神経」といいます。

この2つは一方が優位になっているときはもう一方が休眠する、それぞれ正反対の反応をつかさどる神経です。

交感神経と副交感神経の交代がしっかりと行われないと、それぞれの働くべきタイミングで力を発揮できなくなり、調子が崩れて暴走します。

 

交感神経は外敵から身を守る免疫反応をつかさどり、副交感神経は交感神経が優位にあるときに受けた細胞の傷を修復する能力をつかさどりますから、どちらの働きが鈍っても肌に大きく影響します。

自律神経が肌に与える影響について、詳細は「敏感肌とは~敏感肌の基礎知識~」に書いてありますのでご一読ください。

それを踏まえた上で、自律神経をサポートする成分のお話をします。

 

交感神経と副交感神経はバランスを取り合っているので、優位になるべき時に優位になるべき神経をきっちりと働かせることによって、くっきりとした波が保てるようになります。

今回は、交感神経が働きづめになりがちな現代女性の肌のために、副交感神経を優位にする成分と食事についてピックアップします。

 

<発酵食品>

実は、消化するという行為は、副交感神経の管轄になります。

ですから、食べることそのものが副交感神経を働かせることにもなります。

発酵食品が副交感神経を刺激するというのは、多くの発酵食品が腸の蠕動運動を促し、長時間消化器を働かせることになるからです。

 

普段の食事では納豆、ヨーグルト、チーズ、みそや漬物など手軽に取り入れられるものも多く、和洋を選ばないのでぜひ食事に取り入れてみてください。

サプリメントとしては、酵素サプリメントや乳酸菌サプリやウーロン茶や紅茶エキス配合のサプリ、黒酢サプリなどが含まれます。

 

<難消化性食品>

食事によって副交感神経を刺激するには、消火器を積極的に動かすことが一番ですので、消化に時間のかかる食べ物が良いでしょう。

食物繊維の多い食べ物、例えば穀物やキノコ類は粘膜を強化するビタミンB2を多く含んでいるため、腸内環境改善にも役立ちます。

サプリメントでは、ダイエットサプリなどに多く含まれている難消化性デキストリンに、消化を緩やかにさせる効果があります。

発酵食品の項目で挙げた酵素サプリメントにも含まれていることが多く、飲んでいて美肌効果を感じるのには、こうした理由もあるでしょう。

腸内環境を改善する成分

腸内環境が敏感肌やアレルギーなど皮膚症状に深く関わっていることは、すでに国内だけでもカルピスの発酵応用研究所などによる多くの研究で示されています。

改善すればダイレクトに肌に影響する腸内環境を食事で改善するには2つの方法があります。

ひとつは善玉菌を増やす方法、もうひとつは反対に悪玉菌を減らす方法です。

 

<善玉菌を増やす成分・食品>

 

腸内の善玉菌を増やすには、善玉菌の好物を与える必要があります。

善玉菌の好物として最も手軽に取れるのはオリゴ糖です。

善玉菌の活動をサポートしてくれるビフィズス菌サプリメントなどにも配合されていることが多いですが、普段の生活でも手軽に摂取することができます。

 

それというのも、善玉菌のエサとなる食品には、前項「自律神経の働きを良くする成分」と重なる食品が多いのです。

例としてはみそや納豆、穀物やキノコ類が挙げられます。

 

先ほど例として挙げたビフィズス菌などの乳酸菌は、経口摂取してもそのまま腸内に住み着いて増えることはありません。

あくまで常在菌を一時的にサポートしてくれる味方と考えて、調子の悪いときにはこまめに摂取することが必要です。

 

<悪玉菌を減らす成分・食品>

結論から言うと、悪玉菌を食事や何らかの成分などで駆除することは困難です。

なぜなら、悪玉菌を駆除するということは、同じく常在菌である善玉菌をも駆除してしまうことに他ならないからです。

悪玉菌を減らす食事は、言い換えれば善玉菌を増やす食事です。

 

善玉菌を増やすためにも、悪玉菌をこれ以上増やさないということが重要になります。

悪玉菌は動物性タンパクを好むため、肉や魚ばかりに偏った食事は確実に腸内環境を悪化させます。

ホルモンバランスを整える成分

 

敏感肌の大きな原因である自律神経と、やはり肌の波に影響する女性ホルモンは密接に関係しあっています。

それというのも、女性ホルモンと自律神経は、ともに脳の視床下部でコントロールされているからです。

女性ホルモンには指令とフィードバックの機能があります。

指令通りホルモン分泌が行われない、もしくは何らかの理由でフィードバックに狂いが生じたとき、視床下部はホルモン分泌を正常に行うため、フル稼働することになります。

 

自律神経は同じ視床下部内でコントロールされているため、その影響を受けることになるのです。

ですから、女性ホルモンの分泌を整えるということは、自律神経の調子を狂わせる要因を減らすことにもつながるのです。

 

女性ホルモンのバランスを整える食品

女性ホルモンの働きを助ける成分として最も有名なのが「ダイズイソフラボン」です。

このダイズイソフラボンは、女性ホルモンと構造が酷似していて、生涯を通してティースプーン1杯分しか分泌されないと言われる女性ホルモンの働きを助けてくれる心強い存在です。

 

女性ホルモンの分泌を促してくれるのは、ビタミンEを豊富に含む食品です。

ビタミンEは脳下垂体(視床下部がホルモン分泌を最初に指示する脳の部位)や卵巣に働きかけ、女性ホルモンが正常に分泌される助けとなります。

ビタミンEを豊富に含む食品は、イクラやたらこなどの魚卵やカボチャです。

 

女性ホルモンの働きを強化してくれるのはキャベツなどに含まれるボロンという成分です。

バストアップ成分として話題になり、サプリメントも多く販売されています。

キャベツとして摂取するには大変な量が必要なため、サプリメントで摂取するのが現実的です。

 

女性ホルモンに効果的なハーブは「花と実」

古くから女性は植物と自分たちの体の関係に気付き、上手に利用してきました。

女性ホルモンは女性の「生殖」をつかさどるホルモンです。

そしてそれを補うために、植物が自身の生殖のために分泌したエキスやアロマを借りることが有効であるということが、長い歴史というエビデンスの中で証明されています。

 

植物の生殖器は花であり、実です。

女性ホルモンの分泌を活発にするハーブとして最も有名なのはローズです。

植物の中でも突出したアロマ成分の複雑さでありとあらゆる悩みに効果を発揮します。

 

女性のための「実」のハーブでもとくに有名なのはチェストベリーです。

PMS改善サプリやバストアップサプリの中にも含まれていることが多く、もちろん美肌にも効果が高いハーブです。

ローズ、チェストベリーともにサプリの成分としてもハーブティーとしても入手しやすいハーブです。

食事とサプリの違いとは

サプリメントには効果がない、サプリメントは食事で足りない分を補うもの…そうした間違いが蔓延していますが、サプリメントと食事はほとんど同じものです。

当然、食事によって肌の調子が変わるのと同じようにサプリメントでも変化が起こります。

普段の食事が明らかに偏っている場合、サプリメントだけに頼って栄養補給することは現実的ではありません。

 

サプリメントの利用法とは、食事では取りきれない量の成分が必要な時、普段の食事にプラスしたい成分があるけれどカロリーオーバーになってしまう場合など、+αの要素としてとらえるのが正しいでしょう。

サプリメントはすでに厚生労働省が積極的な摂取を勧める成分もあるほど信頼のおける栄養補給法となっています。

食事で摂取するものの中には、熱処理によって失活するなど、サプリメントではとることのできないものもあります。

特に野菜やフルーツなどの植物は、その中にその植物が生きる上で必要な成分がすべて含まれているのです。

成分を取り出して人間が配合したサプリメントとは栄養バランスが格段に違います。

 

基本はバランスの取れた食事を心がけること。

サプリメントは調子の悪いときに杖代わりになるものと考え、うまく利用しましょう。

 

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