化粧品、医薬部外品、医薬品でケアしても治らない・・・
肌悩みが極まったときに最終手段として残されている医療施設。
その中でも、肌に関する施設には、皮膚科・美容皮膚科・美容外科という3つの性格を持つものがあります。
美容医療を上手に取り入れて肌悩みを改善・予防したい時、どの施設をどんなふうに活用すればよいのかをご説明します。
【目次】
3タイプの美容クリニック、その違いは?
皮膚に関する医療施設には、その目的によって3つのタイプがあります。
皮膚科・美容皮膚科・美容外科という3タイプの医療施設について、その特徴をお話しします。
一般皮膚科
肌に何らかのトラブルが合った時に訪れる場所が皮膚科です。
肌の健康が失われている時に、明らかなマイナス状態をニュートラルに戻す治療が行われます。
多くは保険診療内の治療、疾病と認定される症状の治療になります。
そのほとんどは内服薬や外用薬での治療になりますが、イボや嚢腫(のうしゅ)など、一部外科的な対処を要する疾患にも対応してくれる場合があります。
ただ、その場合でも切除後の傷については保険内でしか考慮されず、術後の傷をきれいにする治療などには対応していないか、自費治療になるかのどちらかです。
最近では、治療中、治療後のスキンケア指導や、自費診療で処方するハイドロキノンやトレチノインなどの処方をする一般皮膚科もあり、後述の美容皮膚科との境目があいまいになってきています。
自費診療内なら、手術(日帰り)でも10万円を超えることはほとんどありません。
美容外科
いわゆる「整形外科」と呼ばれる医療施設で、正式には美容外科、美容形成外科と呼ばれます。
整形手術のイメージが強いため整形外科と呼ばれることが多いですが、本来、整形外科とは骨折や関節の悩みなどを保険適用で治療する医療施設を指します。
美容形成外科は、その名の通り外科的手法で肌や外見のコンプレックスを解消するのが目的の医療施設です。
イメージとしては、医療行為が行えるエステでしょうか。
肌専門の美容外科は少なく、美容形成手術をメインに行っている施設の一部門やメニューの一部としての取り扱い程度であることがほとんどです。
美容外科で扱っている美肌メニューとしては、美容注射やケミカルピーリング、レーザーなどの医療行為があります。
オリジナルや提携化粧品メーカーとの共同開発化粧品、医薬部外品などを扱っていることもあり、ハイドロキノンやトレチノインなどの自費診療医薬品を処方してくれます。
保険診療を受け付けることは少なく、安くても数万円の出費を覚悟しておく必要があります。
美容皮膚科
ここ10年くらいで急増しているのが、皮膚科と美容外科のいいところ取りをした美容皮膚科です。
保険適用の症状にも、治った後の不安への対応があったり、できるだけきれいに治せるように、常に自費診療へのタイプができる準備をしています。
美容外科的に利用する患者も多く、施設によっては脱毛やピアッシングなどの保険外医療も積極的に取り扱っている場所もあります。
美容皮膚科では、一般皮膚科ではあまり処方されることがなく、美容外科に行くほどではないと思われるメニューが人気です。
例えば美白医薬品のハイドロキノンは皮膚科では言い出しづらく、手術や注射をするわけでもないのに美容外科まで出向くのは気が引ける治療の1つ。
また、ボトックスなども、注射1つで終わる保険治療的なイメージがあるので、美容外科を選ばず、より皮膚科に近いイメージの美容皮膚科を選ぶ人が多いようです。
通っているところを見られても、治療目的か美容目的かの判別が付きづらいのがメリットですが、治療自体は選択肢が豊富なため、時には一般皮膚科では考えられない高額の出費になることもあります。
こんな時、どの美容クリニックを選ぶ?悩み別選び方
美容皮膚科が登場した今、美肌を目指すことに関しては、美容外科を利用する意味合いが薄れてきています。
ケミカルピーリングやボトックス注射など、美容外科のメニュー内でできる美肌対策は、美容皮膚科でもできるようになっているからです。
では、皮膚科と美容皮膚科はどうでしょうか。
今ある悩みを解決するために、この2つを選ぶポイントについてお話しします。
跡形もなく消し去りたいなら美容皮膚科、病的な悩みから解放されたいなら皮膚科
今あなたが顔中を埋め尽くすほどのニキビに悩まされていて、自宅で改善しようと八方手をつくしたけれど、もうどうしようもないとすれば、選ぶのは皮膚科です。
皮膚科は皮膚の病気のマスターです。
あなたが持つ、日常生活を脅かす悩みを、豊富な臨床経験でニュートラルな肌に戻すお手伝いをしてくれます。
でも、もしあなたが今その後、ニキビ跡で悩むことになれば、選ぶのは美容皮膚科です。
肌をきれいにする様々な方法を持っていて、いろんな角度からアプローチすることができます。
毛穴の広がりが気になる、たるみが気になるという場合も同じです。
日常には差し支えないものの、もっと良くしたいと思うような悩みに応えてくれます。
3種類の美容クリニック、悩みに合わせて上手に選んで、ストレスのない治療ライフを送りましょう!