「あなたのお肌が○○なのはスキンケアが間違っているせいです」
敏感肌を改善しようと情報を集めていて、こんな言葉を目にしたことはありませんか?
かといって、わたしのスキンケアのどこが間違っているのか、漠然とした言い方ではわからない・・・。
そんなあなたに贈る、間違ったスキンケアの具体例まとめの第2弾です!
「時短スキンケアは化粧水のみ」はかえって乾燥する
仕事で遅くなって帰った夜、メイクを落とすのもつらいから、スキンケアは時短で―。
そんなときもあると思います。
皆さんはそんな時、1つだけスキンケアアイテムを使うとしたら、何を使うでしょうか。
多くの人が「化粧水」と挙げると思いますが、これは間違いです。
「スキンケアの順番」という記事にも書いた通り、化粧水、乳液、オイルの3アイテムの中で、スキンケアの時短に1つ選ぶとしたら、正解は乳液です。
化粧水はその成分のほとんどが水ですので、すぐに蒸発してしまいます。
蒸発する時、肌表面の水分も一緒に蒸発してしまうこと、肌表面の温度を下げてしまうこと、2つのマイナス点が挙げられます。
肌表面に水分を長く保つためには油分が必要ですが、第一弾の記事にも書いた通り、油分と水分は分子の大きさが違うので、水分を油分で閉じ込めることはできません。
ではどうして水分を保つために油分が必要かと言えば、油分は水分を引き寄せておくことができるからです。
油分が水分を引き寄せておくために必要な条件はさまざまありますが、例えば肌表面の細胞間脂質の場合、脂質と脂質の間に水分を挟み込むことで強力な保湿力が生まれています。
スキンケアに乳液が必要なのは、乳液が水分と油分、両方の性質を持つ界面活性剤で、本来弾き合う両者を引き合わせることができるからです。
化粧水によって肌の表面に水分を含ませ、乳液によってその後使用するオイルと引き合わせることによって、高い保湿力が生まれます。
また、乳液はそれ1本で水分と油分両方の性質を持っているので、スキンケアを時短するにはもってこいのアイテムなのです。
無添加化粧品には添加物が含まれていない・・・はウソ
敏感肌の人が一度は気になったことがあるだろう「無添加化粧品」。
実は「無添加」ではなく「不添加」化粧品の可能性があることはご存知でしょうか。
一体どう違うのかというと、無添加化粧品には旧表示指定成分が含まれている可能性があるということです。
旧表示指定成分とは、化粧品の成分表示が義務付けられていなかった頃、アレルギーや副作用の可能性が考えられることから、厚生労働省によって表示が義務付けられていた成分102種のことです。
無添加をうたう化粧品は、よく調べると「保存料無添加」「着色料無添加」「アルコール無添加」など、添加していない成分をいくつか挙げていることがあります。
もっとよく調べると、それ以外の表示指定成分はしっかり含まれていることもあります。
一方で、純オーガニックと言っても良い高純度の有機原料化粧品も「無添加化粧品」には違いなく、同じ無添加でも、102種類の添加物の内1種類だけを除外し「無添加」をうたっている化粧品とはかなり隔たりがあります。
無添加化粧品というカテゴリーは幅広いので、納得のいく品質がどの程度のものなのか、きっちりと見極めて購入する必要があります。
過剰な皮脂はちゃんとケアしましょう
「皮脂は肌を潤わせるために分泌されているので、あぶら取り紙を使うともっと出る」
こんな話を聞いたことがある人も多いでしょう。
これもウソです。
皮脂の分泌は外的刺激によって変化することはほとんどありません。
なぜなら、皮脂の分泌は男性ホルモンによってコントロールされていて、その男性ホルモンは肌の外的刺激や乾燥をフィードバックする機能を持っていないからです。
肌が乾燥していようが、皮脂過剰になっていようが、ホルモンのバランスによって一方的に皮脂を分泌します。
適度に分泌された皮脂は肌表面で刺激から肌を守るクッションになったり、常在菌のエサとなって肌の表面のバランスを取っていますが、過度に分泌されると常在菌バランスが崩れます。
その中でも有名なのが、アクネ菌の暴走・・・つまりニキビです。
アクネ菌は本来善玉菌ですが、嫌気性を持っていて、毛穴の奥に住んでいます。
皮脂が過剰に分泌されると、毛穴の中でアクネ菌が増殖し、周囲の肌を傷つけ始めます。
大増殖したアクネ菌は、免疫細胞によって「外敵である」と認定され、攻撃を受けることになるのです。
これがニキビのメカニズムです。
また、皮脂自体、酸化することによって周りの肌を傷つけることがあるため、過剰な皮脂はきちんとケアすることが必要なのです。
あぶら取り紙でとるほどではない場合はティッシュオフでも構いませんが、ティッシュペーパーは線維でできているため、あぶら取り紙よりも肌に負担がかかります。
頻繁にオフするなら、あぶら取り紙を使う方が良いでしょう。