敏感肌Q&A

敏感肌でも脱毛して問題ありませんか? ~敏感肌Q&A~

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「レーザーや光での脱毛は、敏感肌でも問題ないのでしょうか」

敏感肌の問題としてよくあるのが「ムダ毛処理問題」です。
自己処理は肌に悪いというので脱毛サロンを選んだのに、施術を断られてしまったという声もあります。

サロンやクリニックでの脱毛は肌に良くないのでしょうか。
その真偽と理由、例外についてお話しします。

 

敏感肌にレーザーや光での脱毛はおすすめできない

 

脱毛サロンやクリニックでは、契約の前に肌の状態についての確認をします。
ほとんどが以下のようなものです。

・日焼けをしない
・ほくろ、シミ、アザのある肌には施術ができない
・乾燥した肌には施術ができない
・炎症のある肌には施術ができない

・・・
とにかく、異常のある肌への施術はしてくれません。
もっと言えば、生理中の施術はできない(VIOに限らず)というサロンやクリニックもあります。

これはサロンやクリニックが無茶を言っているわけではなく、どうしようもないことだとも言えます。
各項目について詳しく見ていきましょう。

 

日焼けをしない・ほくろ、シミ、アザのある肌には施術ができない

 

レーザーや光などの脱毛マシンは、そのほとんどが濃いメラニン色素に反応するメカニズムになっています<図1>。

図1

この時、レーザーなどの熱は肌にはほぼ反応せず、ムダ毛をつたって皮下の毛乳頭にダメージを与えます。
白髪にはほぼ反応しませんし、実は産毛の方が脱毛効果が上がりにくいのです。

逆にメラニン色素の多い肌では、本来ムダ毛だけに反応するはずの光が肌全体を熱してしまうため、脱毛効果は下がり、肌にもダメージを与えてしまいます。

 

乾燥した肌には施術ができない・炎症のある肌には施術ができない

 

レーザーや光での脱毛は、熱によって毛乳頭を破壊するのが目的です。

図2

乾燥していたり炎症を起こしている肌は、本来角質がレンガのように均等に積み重なってできている肌のバリア構造が乱れています<図2>。

このバリア構造は失活した肌細胞が細胞間脂質と呼ばれる油分、天然保湿因子(NMF)と呼ばれる水分によって接着されるように重なっています。

細胞間脂質やNMFが潤沢な状態の肌では、水溶性の物質も油溶性の物質も肌内部にすんなり入ることはできません。
また、熱による刺激も水分や油分がクッションとなって、皮膚に対するダメージを緩和しています。

ところが乾燥した肌や炎症が起きている肌はこの細胞間脂質やNMFが正常に合成されない(されていない)ため、熱によるダメージを直接受けてしまうのです。

 

ムダ毛の自己処理によるリスク

 

レーザーや光による脱毛が敏感肌にとってデメリットを伴うものであることはわかっていただけたと思います。

ではこのまま自己処理を続けるのがベストかというと、それもまたデメリットが大きいのが現実です。

おそらく最もメジャーな処理法であるカミソリは、0.04mmという薄さの肌の命綱「角質層」を削り取ります。

毛抜きでの処理は最もリスキーで、毛穴に負担をかけることによって微弱な炎症が起こり、繰り返すことによって色素沈着が起こります。

埋没毛と言って、毛穴が皮膚によってふさがれた中からムダ毛が生えてくるというトラブルも多く見られます。
このトラブルが起こると、解決法は皮膚を破るしかありません。

除毛クリームはムダ毛を、チオグリコール酸カルシウムという成分によってムダ毛を構成するケラチンというたんぱく質を溶かすことによって除毛します。
先ほどお話しした角質は、ムダ毛と同じくケラチンをたくさん含んでいますので、当然ダメージを受けます。

ワックスやシートによる除毛は毛抜きと同じです。

 

敏感肌の脱毛は何が正解なのか

 

敏感肌の人のムダ毛対策、正解は「何もしないこと」です。
もちろんそのままにしておくと毛が生えてきますが、当然その状態が最も肌に優しいと言えます。

かといって、いい大人の女性がムダ毛を蓄えたまま外出できるはずもありませんよね。
では「きわめて正解に近い処理法」はないのかというと、自己処理派、サロン派、クリニック派それぞれにちゃんとあるのです。

 

自己処理派

 

自己処理をする場合は、電気シェーバーを使う方法と、脱毛器を使う方法があります。

それぞれ見ていきましょう。

 

電気シェーバー

電気シェーバーとカミソリとの違いを理解している人は少ないのではないでしょうか。
脱毛サロンやクリニックでも事前処理に使用することを勧められる「シェーバー」が自己処理派の「きわめて正解に近い処理法」です。

電気シェーバーは刃の部分が網目状になっています。
この網目状の刃はムダ毛を引っ張る役目を持っていて、この中にあるカミソリが持ち上げたムダ毛をカットしているため、肌をそぎ落とすことがないのです。

ただ、カミソリで処理するように肌に押し付けたり、まだ十分に伸びていない毛を処理すると、皮膚が網目状の刃に引っ張られ、傷つくことがあります。

脱毛器を使う

サロンやクリニックなどと違い、自宅で手軽にできるのが脱毛器のいいところです。

ケノンという脱毛器は、ジェルが要らないのが特徴です。
肌に塗るむのを増やすのは勇気が要りますよね?

またケノンには「連射モード」というモードがあり、照射回数を選ぶことができます。
連射回数を増やすことにより、肌に当たる光が短くなるので、その分肌への負担を減らすことができます。

いろいろな脱毛器があると思いますが、敏感肌女性はそのあたりをチェックして購入することが大切です。

 

脱毛サロン派

 

脱毛サロンには2つの正解があります。

ひとつは、ディオーネカレンという脱毛サロンが採用するハイパースキン脱毛という脱毛法です。
これは毛乳頭がある皮下組織ではなく、表皮と真皮の境目にあるバルジ領域という、ムダ毛の発毛因子が生まれる部分を処理する方法です。

何かを破壊するのではなく、発毛因子の働きを止める光を照射するだけなので、照射される熱は人肌程度です。
この波長にはフォトフェイシャルと同じ波長が3割程度含まれていて、肌にはかえって良いと言われています。

このため、敏感肌はもちろんアトピーやほくろのある肌でも問題なく施術できるのです。

 

もう一つは、電気針による脱毛です。

大手ではTBCミスパリが採用している脱毛法で、毛穴に細い電気針を差し込み、毛根に直接電気を流し込んで死滅させる方法です。

レーザーや光と違い、周りの皮膚組織に熱が伝わることはありません。
また、破壊された毛乳頭は一度で死滅するので、その毛穴からムダ毛が生えてくることは二度とありません。

 

クリニック派

 

クリニックのレーザー脱毛は、ごく最近まで一般的な光脱毛よりも肌へのダメージが大きいものばかりでしたが、最近ではハイパースキン脱毛と同じ理論のレーザー脱毛マシン「メディオスター」を採用するクリニックが増えています。

ハイパースキン脱毛と同じ理論なので痛くなく、肌へのリスクも少ないのが特徴です。
導入院は、湘南美容外科アリシアクリニックなど大手のクリニックが多いようです。

(メディオスターについては、別サイトで詳しく解説していますので、よろしければぜひご覧下さい。)

 

敏感肌にとってムダ毛の処理は悩ましい問題ですよね。
ムダ毛のないツルツルの肌にしたくて処理をするのに、毛穴が目立ったり色素沈着してしまっては本末転倒です。

できるだけ肌に負担のない方法でムダ毛のない肌を手に入れましょう!

 

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