湿気でじめじめ暑く、体中汗だく…なのになぜかお肌はパリパリに乾燥しているなんてことはありませんか?
実は、肌が乾燥するのは冬だけではありません。
夏には夏の、肌が乾燥する原因があるのです。
湿度が高くても肌が乾燥する原因と、それぞれの対策法についてお話しします。
【目次】
湿度70%でも乾燥肌?私の肌はいつ潤うの?肌湿度が上がらない原因とは
3日に1日は雨が降っていて、降っていなくても湿度は70%以上、日本の梅雨はとてもジメジメしています。
2月頃に始まってゴールデンウィーク前になってようやく落ち着きを見せたPM2.5や花粉による肌荒れが、一旦休んで今度はなぜか乾燥し始めます。
乾燥性敏感肌の人の中でもアレルギーを持つ人や、冬になると度を越した乾燥によって赤く乾燥した部分に粉を吹いたりする人に多く、ひどいときは唇が切れたり四肢の皮が白っぽく浮いてめくれ始めたり・・・。
るこの乾燥はいったい何が原因なのでしょうか。
梅雨~夏にかけての乾燥肌の原因とは
湿気の多い時期に肌が乾燥するのは、いくつかの原因があると考えられます。
・汗をかいているのに水分をとっていない
・脂肪の多い食事
・肌内部の炎症により中からの潤いが生まれなくなっている
・エアコンやクーラーによる水分の蒸発や刺激
・紫外線の刺激が強くなっていること
・夏用の崩れにくいメイク
・消臭スプレー
・・・と、たくさんの要素があって、それらが複合的に組み合わさって乾燥を慢性的な炎症にまで発展させていることもあります。
メイクやエアコンが肌の乾燥に良くない理由は?
夏になると、肌表面は汗でしっとりとしているように思いますが、肌の内部はこれまでと同じように乾燥しています。
その状態であるにも変わらず、摂取する水分の量は冬季と変わらなかったり、スキンケアもべたべたするのが嫌でさっぱり系化粧水で済ませがちです。
夏の乾燥は冬の乾燥以上に厄介で、表面的には潤っているように感じるため、肌表面に問題が起きてから対処しても、なかなか改善しないという事態に陥ってしまいがちです。
また、夏と冬の肌には大きなストレスの差があります。
ひとつは紫外線の強さと、影響を受けている時間の長さです。
夏は当然冬より紫外線の影響が強く、日照時間も長いため、どうしても紫外線によるストレスが強くなります。
また、虫よけや制汗のためのスプレー、強い効果の日焼け止めなどにより、肌に直接刺激を与えてしまうことも冬に比べて多くなります。
夏用のメイクも肌負担が大きいもののひとつで、皮脂吸着成分がその名の通りせっかくの皮脂を吸い取ってしまうため、肌は極度の乾燥に陥ります。
エアコンやクーラーの風は、これまでにも肌には良くないと言われてきましたが、夏場は特に汗をかいた肌表面を冷やして血行を阻害したり、汗のを蒸発しやすくさせたりします。
汗が蒸発する時に皮膚表面の水分も一緒に蒸発するため、やはり肌は乾燥します。
肌内部で起こる乾燥肌
乾燥肌の原因として通年言えることですが、脂肪過多の食事と肌内部から生まれるはずの保湿成分が正常に働かなくなるということがあります。
人間の体はその多くが水分でできていますが、肌の保湿も当然水分によって保たれています。
例として角質細胞はおよそ脂質8割、水分2割によって成り立っていますが、たった2割の水分が8割の油分によって守られているのです。
ただでさえ脂質過多になりがちな現代人の食生活ですが、体内で脂質の占める割合が増えれば、水分は減少気味に陥ります。
そうなったとき、命をつなぐのに必要な脳や筋肉に水分が使われるため、肌はわずか2割の水分を奪われることになってしまうのです。
さらに肌のバリア機能が傷付いて、肌の内部にまで刺激が到達する状態になっている肌細胞は、健康な肌のようにNMFや細胞間脂質などの「内側から出る保湿因子」を正常に生み出すことができなくなります。
夏の乾燥を防ぐための必須スキンケアとは
梅雨や夏など湿度が高いはずの季節に起こる乾燥肌を防ぐためには、夏だからと言って過剰にさっぱり感を求めないことが必要になります。
クールメイクやアイスファンデーションなどは肌を冷やして血行を阻害するため、すっきりしたり崩れにくそうといったイメージはあると思いますが、おすすめはできません。
また、紫外線が強くなるからと言って不必要に強い日焼け止めを使うのも肌にとって刺激になります。
日焼け止めは低SPF、低PAで、こまめな塗り直しをするのが一番です。
肌につけるものとしては、夏に増える虫よけや制汗剤も肌の刺激になりがちです。
本来保湿因子のひとつである汗を吸収したり抑えたりしているので、制汗剤による乾燥は当然のことと言えます。
汗は体温調整のためにもかくべきものですが、どうしても制汗剤が必要な時はミョウバンスイなど、あくまで自然の範囲内で制汗してくれるものを、やはりこまめに塗るようにしましょう。
夏独特のメイクやスキンケアは肌にとって不自然で負担の多いものも少なくありません。
「冷やす」「止める」「さっぱり・すっきり」といった夏のスキンケアで、目先の爽快感という誘惑に負けないように、夏の美肌を目指しましょう!