悩み別解消法

梅雨の時期に悪化しやすいぜんそくと敏感肌悪化の関係性とは

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アトピーやアレルギーなどの体質と関係が深いぜんそく。

敏感肌の人に多い疾患とも言い換えることができると思いますが、このぜんそく治療が敏感肌に影響を及ぼす場合があります。

季節の変わり目や梅雨などの時期に悪化しやすいぜんそく治療の注意点についてお話ししたいと思います。

 

敏感肌を悪化させる可能性があるぜんそく治療薬、β2刺激薬

梅雨の時期になると、季節性のもののみならず、ストレス性のぜんそくも悪化しがちです。

ぜんそくを治療している人の多くは、その兆候が感じられてから使用できる吸入薬を処方されていると思います。

毎日服用する必要がなく、吸入から数分の間には完全に症状が落ち着くため、重宝している人も多いでしょう。

 

症状が出始めてから使用する吸入薬

 

症状を感じ始めてから使用する吸入薬はリリーバーと言い、その中でステロイドを含まないものをβ2刺激薬と言います。

このβ2刺激薬の働きは、直接的に気管に働きかけるわけではなく、交感神経を刺激することによって呼吸をしやすくするというものです。

 

交感神経は副交感神経と対になる自律神経のひとつで、昼夜で言えば日中、興奮と緩和で言えば興奮をつかさどる神経です。

交感神経は体が活発に働いている状態を支える神経であるため、呼吸は浅く、気管を広げてより多くの酸素を血中に取り込むことができます。

β2刺激薬はその交感神経の働きを短期的にいつでも起こせる薬なのです。

 

ぜんそくが起こりやすいのは夜寝る前の体がリラックスし始めたときだと思いますが、これは夜間、リラックスしているときに働く副交感神経が優位になり始めているからだと考えられます。

β2刺激薬は体が副交感神経の働きによって眠りに就こうとしているそんなときでも、交感神経にスイッチを入れて気管を広げ、呼吸を楽にしてくれるのです。

 

長期的な服用・使用によって予防するぜんそく薬

 

ぜんそくの症状が重篤だったり、長期間に及んだりすると、リリーバーとは別にコントローラーと呼ばれる長期投薬用の薬を服用したり吸入したりすることがあります。

コントローラーには、長時間作用型のβ2刺激薬、抗アレルギー剤やステロイド剤などがあります。

 

β2刺激薬の作用は先ほどの通りですが、他の薬はそれぞれ違った効果によってぜんそくの症状を和らげます。

特に敏感肌に関係する薬はステロイド薬と抗コリン薬の2種類です。

 

ステロイド薬は、コントローラーとしてもリリーバーとしても使用されます。

ぜんそくが起こる直接の原因は、気管に炎症があり、通常より気道が狭くなることにあります。

つまり皮膚の炎症と同じように、ステロイド薬によって表面的な症状を抑えることができるのです。

 

ステロイドが炎症に効くのは、炎症を起こして外的と戦っている免疫の働きをストップさせる能力があるからです。

極端に言えば、正常異常を問わず、アレルギーによる炎症が起こらなくなります。

 

抗コリン薬の働きはβ2刺激薬と似ていて、リラックス状態をつかさどる副交感神経の働きを促すアセチルコリンを阻害することによって交感神経を優位に働かせ、気管を広げます。

 

ぜんそく薬が敏感肌に悪影響を及ぼす理由

ひとつは、敏感肌の原因として自律神経の乱れが大きく関わっているからです。

現代人の生活は交感神経が優位になっている時間が長く、細胞の修復や成長を担う副交感神経が働く時間を侵食しています。

夜寝る前、自律神経が副交感神経優位に切り替わる時にβ2刺激役を使用することによって、脳は再び昼間の興奮状態に引き戻されます。

 

抗コリン薬も同様で、必ず訪れなければならないはずの副交感神経優位の波を抑えることによって、日中に受けた刺激を修復することも、摂取した栄養を全身に運ぶこともできなくなり始めます。

そして、ステロイドが長期的に見た時、肌に悪影響を及ぼすのは、すでにほとんどの皮膚科医も認めることです。

現在では風邪薬や解熱剤でさえ「炎症を押さえない方が良い」として好まない医師が増えています。

 

ぜんそくの薬との上手な付き合い方

とは言え軽い乾燥肌やかゆみなどと比べて、ぜんそくは命にも関わる病気で、症状も非常に苦しいもののため、「美肌のために」と我慢できるものではありません。

では、どうやってぜんそくの薬と関わっていけばよいのでしょうか。

 

まずは何よりもぜんそくの薬に対する専門的な知識と経験のある医師にかかることが大切です。

ぜんそくの発作が良く起こりますと自己申告すればβ2刺激薬がすぐに処方される病院では、ぜんそくはひどくなる一方です。

というのも、β2刺激薬は頻回の使用によって効果を感じにくくなると言われているからです。

神経を刺激し続けるものですから当然と言えば当然ですが、ぜんそくの死亡原因の多くはリリーバーに依存したことによるものと言われています。

 

リリーバー依存に陥ると、まず自分の症状が本来どのくらいの程度なのかを見失います。

また、β2刺激薬は心臓への負担が大きく、依存が重症化すると、心臓への副作用も考えられます。

ぜんそくは命に関わる病気ですから、これらの薬を全く使用せずに症状を抑えるのは難しいでしょう。

 

ただ、薬の危険性や正しい使用法を十分に認識し、依存を避けることはできます。

例えば、食べ物によって一時的に気管を拡張することができることをご存知でしょうか。

とっさにリリーバーに頼りたくなったとき、できるだけ以下のもので代用することによって、リリーバーへの依存を軽減することができます。

 

【急速な発作に効くリリーバー用効果のある食べ物】

・紫蘇・・・咳発作に効果があり、アレルギー反応を抑制・予防効果もある

・黒豆・・・こちらも咳発作に効果がある。一晩水煮さらしておくことで有効成分を引き出すことができる

・コーヒー・・・コーヒーに含まれるカフェインは気管を拡張する効果がある。リリーバー代用として最もポピュラー

 

【予防や緩和作用があるコントローラー用効果のある食べ物】

・クレソン・・・気管支の筋肉をほぐして気管を拡張し、呼吸を楽にさせる効果がある。抗炎症効果もあるので、気管の炎症そのものも緩和してくれる

・ショウガ・・・抗アレルギー作用がある。体を温め、気管を広げる効果がある。

 

これらの食べ物を上手に利用し、危険なリリーバー依存や敏感肌の悪化を招かないぜんそく治療を心掛けましょう!

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