コスメの基礎知識

肌にも起こる春の嵐!乾燥やヒリヒリ、その原因と対処法とは

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肌荒れと言えば冬、紫外線との戦いは夏。

春と秋は日差しも気温も穏やかだから、スキンケアも少し手抜き・・・。

そんなイメージを持っている人も多いかもしれません。

 

ところが、実際の春の肌はまさに春の嵐、実感としては冬より扱いにくいと感じる人もいるでしょう。

春に起こる肌荒れの原因を知って、桜が咲くような美肌を手に入れましょう。

 

春の肌が大荒れになる理由

ようやく乾燥の冬を抜けたはずなのに、冬以上に乾燥や肌荒れが悪化する春。

そんな春の肌荒れはどうして起こるのでしょうか。

それには、誰もが考える単純な理由以外にも、肌の美は身体の美ということを痛感させられる深い理由がありました。

 

春の荒れ肌原因1.花粉による刺激

 

年に一度のことだけに、うっかり忘れがちになる花粉やPM2.5による肌荒れは、アレルギーの人だけのものではありません。

もちろん、花粉もPM2.5も、一年中空気中に存在するものですが、特に春には他の季節とは比較にならないほど猛威を振るいます。

 

春になればあらゆる植物が活動を始めます。

花粉での肌荒れと言えば花粉アレルギー(花粉症)を思い浮かべる人も多いと思いますが、肌に付着して転がったりこすれたりすることによって物理的刺激になることもあるのです。

むしろ、アレルギーの場合、アレルゲンとなる植物を避ければ肌に問題がないということになりますが、物理刺激の場合、どんな植物の花粉によっても引き起こされます。

そして、植物の花粉飛散量が多いのは、スキンケアに油断が生じる春と秋なのです。

 

春の荒れ肌原因2.PM2.5による酸化

また、PM2.5も春になると飛散量を増やします。

空気中に舞う2.5㎛(マイクロメートル)以下の小さな粒子であるPM2.5は、3月から5月にかけて最も多くなります。

PM2.5は急激に経済発展を遂げている「アジアの工場」である中国で、大問題となっており、ピークになると本土では1メートル前すらかすむほどに飛び交っているのです。

中国で発生したPM2.5は、春になると吹いてくる偏西風に乗って日本に上陸します。

 

このPM2.5は工場から吹き上げられた煤煙や黄砂、排気ガス、タバコの煙など、活性酸素を発生させやすい刺激物質によって構成されています。

活性酸素は肌の不飽和脂肪酸と結びついて細胞を酸化させ、変質させてしまいます。

 

 

春の荒れ肌原因3.気圧の変化

春の天気は気まぐれです。

それには激しい温度変化と気圧の乱高下が影響しています。

気温や気圧が激しく入れ替わる時期の体調不良などを、通称で「気象病」と呼びますがこれには自律神経が大きく関係しています。

 

脳の視床下部でコントロールされている自律神経は、リラックスしている時に働く副交感神経と、ストレスを感じた時や緊張した時などに働く交感神経の2つの神経によって成り立っています。

「原因不明の体調不良に対して下される診断名の代表格」としても知られる自律神経失調症は、この2つの神経が働くべき時に働くことができないことによって起こる症状で、自律神経が全身をコントロールしていることからも、一度バランスを崩すと、ひどいときには何もできなくなってしまうこともあります。

 

その自律神経と気候がどう関係するのかというと、2つの神経の切り替わりに、気候がとても大きな影響力を持っているということがあります。

気温や気圧が高い過ごしやすい気候では副交感神経の働きが優位になり、気温が低く低気圧の時には交感神経が優位になります。

低気圧の時に起こる頭痛に悩まされている人も多いと思いますが、これは交感神経が過敏になることによって引き起こされている頭痛です。

 

副交感神経は血管を拡張し、血流を促進することで全身に栄養を行き渡らせ、細胞を修復する役割を持っています。

逆に、交感神経には免疫細胞の働きをコントロールする役目があります。

気温や気圧によってそれぞれが働くべき時に能力を発揮できなくなることで、全身あらゆる部分に不調が現れます。

春の嵐や激しい気候変化によって肌荒れが起こるのは、肌だけの問題ではなく、全身の問題だったのです。

 

春の肌荒れを回避する方法

以上のように、春の肌荒れには物理的な刺激と、自律神経バランスの崩れによるものがあることがわかりました。

花粉やPM2.5のように、外からの物理刺激は、紫外線の季節でなくても、きちんとベースメイクをするという、やはり物理的な方法で防ぐことができます。

最近では、ベースメイクの仕上げに使うルースパウダーやUVクリームの中にも、花粉やPM2.5対策用のものが増えています。

ただ、花粉症を持っている人は、予防なども含め、内側からの対策も必要です。

 

また、予防が難しい気候病も、自律神経をコントロールする方法を覚えておくことで、ある程度は回避できます。

交感神経が刺激されている時は、ラベンダーやローズなどのリラックスできる香りを嗅いだり、甘いものを食べることで副交感神経のスイッチを入れることができます。

 

副交感神経が優位がちの時は、レモンやネロリなどのすっきりしたアロマで交感神経のスイッチを入れることができます。

仕事などで椅子に座ったままになりがちな時は、席を立って、少し歩いてみるだけでも交感神経優位の状態に切り替えられます。

 

このように、気候変化の多い春には、今自律神経がどうなっているのかを意識することによって、肌荒れやその原因となる体調不良を回避することができます。

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