敏感肌の人の中には、アレルギー気味の人も多いと思います。
花粉症を持っている人、食べ物でお腹を壊しやすい人、植物にかぶれることが多い人・・・。
そんな人にとって、化粧品を選ぶ一つの指標となるのがアレルギー(RIPT)テストやノンコメドジェニックテストなどの試験済み表示です。
「全ての人にアレルギーが出ないとは限りません」などの表記も併記されていることがありますが、具体的にはどれくらい安心できるのか、試験の方法は・・・など、気になるその内容について調べました!
【目次】
アレルギー(RIPT)テスト・パッチテスト・ノンコメドジェニックテストとは
メーカーや販売会社などが独自に行っている化粧品の安全テスト。
アレルギー性の高さや敏感肌への刺激性、ニキビのできやすさなどを検査するこれらのテストは、それぞれどんな風に行われているのか調べました。
アレルギーテスト
現在よく行われているアレルギーのテストは、累積刺激アレルギー(RIPT)テストと呼ばれるものです。
このテストは、大きく分けて段階の試験に分かれます。
1段階目は被験物質に浸したパッチを24時間被験者に貼り付け、24時間開けてまた同じ部位に24時間のパッチ貼付を行います。
これを3週間かけて9回繰り返します。
2段階目は、1段階目終了後、2週間の休薬期間を設け、1段階目とは別の部位に24時間のパッチ貼付を行います。
そのパッチをはがした後、1時間後と24時間後の2回、皮膚状態を確認します。
RIPTテストの目的
花粉症の発症でもわかる通り、アレルギーはその物質との接触や摂取が1度起こっただけでは何の反応も示さないことがあります。
ところが、摂取などの回数を重ね、一度アレルゲンと確定すると、全身どの部分に触れてもアレルギー反応が起こります。
RIPTテストでは繰り返しテストを行うこと、2度目に別の部位でテストを行うことによって、被験物質へのアレルギー反応が起こるかどうかをより確実に調べることができます。
ノンコメドジェニックテスト
アレルギーテストに次いで多く見かけるのが、このノンコメドジェニックテストです。
コメドとは、ニキビの前段階である白い塊のこと。
この白い塊は、毛穴に詰まった皮脂や古い角質によってできています。
コメドができている毛穴は、その内部が空気に触れない状態になっています。
ここに、本来は善玉であるはずの嫌気性のアクネ菌が爆発的に増殖することによってニキビが起こります。
ノンコメドジェニックテストでは、健康な成人男性の肌に2週間の被験物質(主に化粧品中に含まれている油分)パッチ貼付や塗布を行った後、生検(皮膚の一部を採取して顕微鏡などで調べる検査)をします。
コメドやマイクロコメド(目には見えないレベルのコメドの塊)の状態をテストして判定します。
ノンコメドジェニックテストの目的
試験によって判定されたコメドやマイクロコメドのすべてがニキビに発展することが決まっているわけではありません。
また、その逆にコメドやマイクロコメドの発生が少なかった被験物質でも、人間の肌は千差万別ですから、絶対にコメドができないと言い切れるものではありません。
ただ、このテストでは、ニキビの原因を問わないため、思春期ニキビ、大人ニキビを問わず、「コメドができやすい物質を含んでいるか否か」を知ることができます。
パッチテストとは
このサイトでも何度か書いたことのあるテスト法がパッチテストです。
アレルギーテストやノンコメドジェニックテストは化粧品に対して行われるテストですが、このパッチテストは自分に対して行う簡易的なテストです。
市販のヘアカラー剤などには「必ずパッチテストを行ってください」という記述と共に、その方法が書かれている場合もあります。
やり方には使うアイテムによっていくつかの方法があるため、ここでは一般的なものをご紹介します。
◆化粧品のパッチテスト
化粧品のパッチテストはごくシンプルです。
腕の内側など目立たない部分に、テストしたい化粧品を塗布し、24時間経過後、周りの皮膚との様子の違いを観察します。
異常がなければ現在その化粧品が含んでいる物質に対してのアレルギーはない可能性が高いということです。
また、塗布後、判定まで時間があっても、テスト部の肌に異変を感じたら直ちに洗い流すようにしてください。
◆ヘアカラー剤のパッチテスト
1剤と2剤を指定割合で混ぜてテスト液を少量作ります。
化粧品の場合と同じように、腕の内側などに貼付し、液が乾くまで待ちます。
30分待っても乾かない場合は、ティッシュなどでまだ乾いていない液を軽くふき取り、そのまま48時間置きます。
テストは液が乾いてから30分後と、48時間後の2回行い、以上がないか確認します。
塗布後、テスト判定までまだ時間があっても、肌に異常を感じたり、痛みやかゆみなどの刺激を感じた場合はすぐにテスト部を良く洗い流します。
このような異常があったカラー剤や化粧品はその後の使用を避けるようにしましょう。