コスメの基礎知識

敏感肌の症状が悪化した時のスキンケア・・・美白化粧品はOK?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

敏感肌の原因には自律神経バランスの乱れが大きく関わっていますが、現代女性の中で、完璧に自律神経バランスをコントロールできている人は少数派ではないでしょうか。

 

全国の20代~60代を対象にした、資生堂による2016年の調査(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000506.000005794.html)では、自分の肌を「敏感である」と自覚している人の割合は、8割にも上りました。

 

また、敏感肌化粧品ブランド「アルージェ敏感肌研究室」の調べ(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000029377.html)では、肌が敏感になったときのスキンケアで最も多かったのは「いつもと同じスキンケアを続ける」という回答で、全体の3割以上にも上りました。

 

日本人女性のほとんどが悩まされている敏感肌は、悪化した時にどうスキンケアすれば良いのか、あまり知られていません。

本当に敏感肌をいたわるトラブル時のスキンケアについて、ベストな方法をお話しします。

 

肌トラブルが多発している時は、まず医師に相談を

生理前や風邪の引き始めににきびや湿疹、蕁麻疹を起こしてしまう敏感肌の人は多いと思います。

敏感肌の中でも、突然、これまでになかったようなトラブルが複数にわたって、もしくは全身に起こるのは、普段のトラブルとは明らかに違い、ストレスや内臓の問題など、深刻な症状が隠れている可能性もあるので、まずは医師に相談しましょう。

 

皮膚科では、炎症などの表面に出ている症状を抑える外用薬や、アレルギー反応を抑える内服薬などが処方されると思いますが、それはスキンケアという観点では何の役にも立ちません。

医師からも、「保湿をしっかりするように」という指導があることも多いでしょう。

 

そんなときの保湿について、正しく指導してくれる医師が少ないのもまた事実です。

普段のスキンケアにと、敏感肌用化粧品をあっせんしてくれる皮膚科医も増えましたが、斡旋している化粧品にこだわりを持っている医師は多くありません。

 

ステロイドや抗生物質を処方して終わりの病院ではなく、スキンケアの指導にも時間を割いてくれる、あっせんしている化粧品の効き目や成分についてもきちんと説明してくれる病院を、かかりつけとして探しておくことをおすすめします。

 

肌がトラブルを重ねている時のスキンケアは天然100%がいいというのは・・・

皮膚科の診察を検討するほど悪化した敏感肌をケアする時に、ほとんどの人が気にするのが、化粧品の成分ではないでしょうか。

 

「バリア機能が衰えているのにケミカルな成分は良くない」

「肌荒れしている時には、優しい天然の植物成分がぴったり」

そんな風に思う人も多いでしょう。

 

でもこれは正しい認識ではありません。

天然の植物成分などを中心に処方された化粧品は、実はケミカルな成分より効果が強いこともあります。

 

それは、ケミカルな成分が1つの効果に特化した単離抽出成分(例:お茶から取り出したカテキンや、石油を精製したミネラルオイルなど)で、植物成分は無数の成分のそのまた集合体だからです。

植物は生き物のため、人間や動物と同じく、すべての組成が解明されているわけではありません。

それが未知の効果を発揮する理由でもあり、炎症やアレルギーを悪化させる原因ともなりかねないのです。

 

肌トラブルが悪化した時のスキンケアはいつもと変えない方がいい?

冒頭に書いたアルージェの調査でもわかるように、肌トラブルが起こっている時に、化粧品を変えるのは勇気のいることです。

ただ、いつもの化粧品を継続する時は、肌トラブルの原因がわかっていて、それが化粧品を原因とするものではないことだということを確認しておきましょう。

 

もし、原因が良く分かっていない場合、いったんすべてのスキンケアを中断する必要があります。

敏感肌用化粧品に変えるという決断も、新たなトラブルを招く可能性が高いのでおすすめできません。

 

トラブルが起きてすぐは、組成がシンプルで、何か起こったときに原因がわかりやすい精製水(水)とワセリン(石油100%)で様子を見ましょう。

 

トラブルが落ち着いてき始めたら、1アイテムずついつもの化粧品に戻して、何日か様子を見て、大丈夫そうならアイテムを追加していきます。

 

普段使っている化粧品が美白用やニキビ用などの機能派の場合、トラブルがすっかり良くなってからの再開がおすすめです。

シミやニキビは、肌内部を守るための正常な免疫反応です。

機能派化粧品は過剰な免疫反応を抑える効果がありますが、肌トラブルが起きている時には、肌の働きが鈍っていて、正常な免疫反応まで抑え込んでしまう可能性があります。

 

手に負えないような肌トラブルが起きたら、スキンケアは徹底してシンプルに、守りに入ることを考え、美肌を目指すのはしっかり元の肌に戻してから考えるようにしましょう。

 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

人気の記事