ネット上にはいろんな情報があふれています。
美容雑誌の公式サイトや美容サイトだけではなく、Twitterや掲示板など、一般の人が個人的なブームをアップしたり、オリジナルの化粧品をおすすめするなど、情報の精査能力も問われます。
そんなネットの美容情報の中でも、信じがちだけど間違っている、ウソのようで本当、などの情報を集めてみました。
【目次】
ニキビは潰すと跡になる
信じている人も多い情報ですが、これは半分嘘です。
ニキビがクレーターのような跡になるのは、潰すか潰さないかは関係なく、炎症の大きさによります。
潰すと跡になるというよりは、潰し方が悪く、炎症が悪化して跡になると言った方が正しいでしょう。
清潔な針の先などで角質層に少しだけ穴をあけるようにして潰すと、そこから排膿されることによって溜まった膿に刺激されていた皮膚も炎症をやめるようになります。
ハリは必ずアルコールなどでよく消毒しましょう。
眉毛を抜いていると皮膚がたるむ
これは微妙なラインです。
眉毛を抜くと痛みを感じる時がありますが、この時毛根のある毛穴周辺では炎症が起きていることがあります。
炎症が起きると、真皮を構成するコラーゲンが破壊されてたるみの原因になることは考えられますが、そんなにしょっちゅう抜くわけでもなく、抜きなれている場合は毛穴も広がっていて、それほど抵抗なく抜くことができるので、炎症を起こすほど刺激を与えているかは疑問です。
眉毛の数本でたるんでしまうなら、眉毛周辺をちょっと書いただけでもたるんでしまう可能性が高いです。
牛乳にベビーパウダーを混ぜて洗顔・パックすると毛穴レス美肌になる
ニキビがなくなる、毛穴の黒ずみがなくなると言われているベビーパウダーパックですが、言われているような効果はないというのが実情です。
牛乳には天然の界面活性剤であるカゼインが含まれています。
この作用で肌表面の汚れがある程度落とせるのは本当です。
ただ、ベビーパウダーの主成分は微粒子のタルクやコーンスターチで、スクラブとしての効果はありません。
コーンスターチは水や油を吸着する性質があるので、ニキビの原因である皮脂を落としてくれる効果はあるでしょう。
逆に、ニキビから肌を守る角質層の水分を奪ってしまうので、効果は相殺と言えます。
鉱物油は油焼けする
これはかなり古い情報です。
昔はニベアなどミネラルオイルを含んだ化粧品を使っていると、その部分が黒くくすんでしまうということがありました。
これはミネラルいるの精製が粗かったためで、現在は高純度の精製技術があるため、ミネラル成分が肌に残って紫外線と反応して焼けるということはまずありません。
朝もクレンジングが必要
メイクを落とす以外にクレンジングは必要ありません。
夜の間に分泌された皮脂や、肌に付いたホコリなどは洗顔で十分に落とすことができます。
それでも古い皮脂が気になる場合は、メイクの前に油取り紙でさっと軽くオフするか、乳液を顔全体に伸ばした後、水で流しましょう。
乳液には界面活性剤が含まれているので、ごく軽い皮脂汚れなら落とすことができます。
化粧水の前にはブースター(導入美容液)が必要
これも必要ありません。
一番最初につける化粧水の浸透が悪いと感じる場合は、初めに乳液を軽く伸ばしておくと、それだけで導入美容液と同じような効果を得ることができます。
導入美容液によって化粧水が肌に浸透しやすくなるのは、界面活性剤の働きによるものです。
pHを調整して、肌と化粧水のなじみをよくするというものもありますが、肌はアルカリ性(肌に異物が侵入しやすい状態)に傾くと、当然感染などの危険性も高まり、好ましい状態ではありません。
単に化粧水のなじみが悪いのが気になるというなら、皮脂や細胞間脂質と化粧水とのつなぎになる乳液で十分に導入できます。
毛穴を引き締めるために冷水洗顔
女優さんなども実践しているという冷水洗顔も、長い目で見るとあまり意味がないでしょう。
毛穴は外気温や肌の温度が下がると確かに閉じますが、温度が戻るとまた開きます。
毛穴の開きは、毛穴の入り口が開いているというよりは、毛穴周囲の皮膚が傷ついていたり、毛穴部分の真皮が弾力を失っていることがほとんどです。
そのため、本当に毛穴を気にしている人なら、冷水で洗っても毛穴が目立ちにくくなったと感じることはないでしょう。
また、毛穴開閉している立毛筋という筋肉は、自律神経によってコントロールされているので、冷水洗顔を継続していても、縮まった状態が継続するということも、だんだん毛穴の開きが小さくなるということもありません。
それどころか、冷水によって血液循環が悪くなり、真皮の主成分であるコラーゲンの産生が鈍ると、毛穴は開いたまま治らなくなってしまうことも考えられます。
洗顔は昔ながらのぬるま湯がベストと言えるでしょう。
「信じてやってた・・・!」という人も多そうなネット美容情報、鵜呑みにする前に、歯だってどんな構造だったけ?と思い出すことも大切ですよ!