ファンデーションがきれいに乗っている人に、その秘訣を聞いたら「下地が5割」という返事が返ってきたことがありませんか?
「なるほど!」と思って念入りに下地を選んだのに、「結局は素肌がきれいかそうじゃないかで決まるんだ」という結論に至ったことがある人も多いことでしょう。
ところが実際に下地がどんな役割を果たしているのか聞かれたら、返事に詰まってしまいませんか?
ここでは下地が肌やメイクの仕上がりに対してどんな効果をもたらすのか、叶えたい望みのためにどんな下地を選ぶべきなのか、知っているようであいまいなベース情報を集めました。
【目次】
ファンデーションとはどう違う?化粧下地・ベースにできること
スキンケアのためにクリームや美容液を選んでいると時々見かける「下地にもなる」というコピー。
よく考えてみると、どういうクリームが下地になって、どういうものが下地には使えないのか気になってきませんか?
そのように、なんとなくふんわりした存在である化粧下地。
無色で基礎化粧品のような使用感のもの、BBクリームやCCクリームのようにファンデーション機能の付いたもの、カラーコントロールベースなど、下地には様々なタイプがありますが、必要最低条件は「ファンデーションの能力を邪魔しな以上の効果があるかどうか」です。
前述のように基礎化粧品に下地機能が付いているとうたっているものには、スキンケアの後にファンデーションを重ねても崩れたりよれたりしないという条件に加え、ファンデーションの刺激から肌を守る、フィット感やツヤ感などをアップさせるなどの付加的能力があります。
主な下地の付加的効果についてみていきましょう。
ファンデーション機能がある下地
下地とファンデーションが一体になったものの代表としては、BBクリームやCCクリームが挙げられます。
BBクリームは、クリームファンデーションに保湿成分や美容成分が含まれたもの、CCクリームは保湿成分や美容成分にファンデーション機能を持たせたものです。
使用感としては、BBクリームはほぼクリームファンデーションと同じもので、美容成分が配合されているからと言って、通常のクリームファンデーションよりも肌への刺激がマイルドになるというわけではありません。
下地とファンデーションが一体となったものととらえる人は多いと思いますが、ファンデーションの刺激が気になる場合や、使っているBBクリームの成分が直接肌に触れるものと考えたときに心配な場合は、後述するプロテクタータイプの下地を利用しましょう。
CCクリームはBBクリームと比較すると、ぐっと肌への刺激を抑えることができますが、カバー力はほとんどありません。
ただ、カラーコントロール力や光の反射に優れているので、肌の色を均一に見せたり、フラット感を出す能力に優れているので、メイクを重くしたくない時のベースとしてはぴったりです。
プロテクト機能がある下地
ファンデーションや外的刺激から肌を守る機能を持った下地です。
UVベースや基礎化粧品タイプがこれに当たります。
最もポピュラーなプロテクトタイプであるUVベースは、数年前までは刺激が強いイメージもありましたが、現在ではナノ化原料・指定添加物不使用、天然原料、オイルコーティングなど、肌に直接つけることを配慮した処方のものが増えています。
基礎化粧品タイプは選び方を間違えると、ほしい効果とは正反対の結果になってしまうことがあります。
それというのも、基礎化粧品タイプは大きくふたつに分けられ、ひとつはファンデーションを崩れにくくするタイプ、もうひとつは肌に油分のバリア層を作って、外的刺激やファンデーションの刺激を緩和するタイプだからです。
前者は皮脂や油分を吸着し、肌表面をさらりと保つ性質があり、後者は、肌の保水力を高めたり、高い油分によって疑似的な皮脂膜を作ります。
つまり化粧崩れを防ぎたいのに保湿タイプを選んでしまう、または乾燥や刺激を防ぎたいのに崩れ防止タイプを選ぶことによって、悩みが加速してしまうことになります。
毛穴・色ムラ補正機能がある下地
部分使いされることが多い下地に、毛穴や色ムラ補正下地があります。
ポアプライマーと呼ばれる毛穴補正タイプは、細かい粒子が毛穴に入り込んで光を反射し、毛穴を目立たなくさせます。
ほんの少量で高い効果を発揮しますが、その働きゆえに落ちにくく、また皮脂を吸着する効果のあるものが多いため、とても乾燥します。
カラーコントロール能力のある下地は、悩みによって色を選ぶ必要があります。
主なカラーと効果をご紹介します。
・イエロー…日本人にとって万能のカラーです。白みが強くないイエローは、シミやくすみを目立たなくさせ、白の強いイエローは、シワやほうれい線のカバー、ハイライトに最適です。軽い青クマも消してくれます。
・ピンク…顔の肌が全体的にくすんだりトーンダウンしているときに最適なカラーです。厚塗り感なくナチュラルなトーンアップができます。
・パープル…ピンクよりくすみ補正効果が強いカラーです。糖化などの黄ぐすみや、茶色味のあるクマ、目の周りの赤みにも補正効果を発揮します。あまり広い範囲に使うと白浮きしてしまいます。
・グリーン…赤み消しに最も効果を発揮してくれます。ニキビや傷跡、赤ら顔の悩みに最適ですが、パープルと同様、広範囲には不向きです。
・ブラウン…オークルの強いファンデーションでも代用できます。意外ですが、茶色いシミやくすみを消すのにはブラウンがベストです。シミやくすみと周りの肌の境界線をぼかした後、ファンデーションを重ねることによって茶色が目立たなくなります。
・オレンジ・レッド…かなり強力な青クマの補色として使用します。チークで代用することもでき、ごく自然なローライトとしても使うことができます。
下地使いは使う部分のセレクトにかかっている
このように下地には広範囲に使うものと部分的に使うもの、その両方で使用できるものがあります。
最も肌に負担の少ない下地の使い方は、スキンケア後真っ先にプロテクトタイプ(肌を保護するタイプ)の下地を付け、その後悩みにピンポイントで適切な下地を選んでいくという方法です。
特に皮脂を吸着する崩れ防止タイプやポアプライマーは、肌に負担だ大きいため、顔全体に使用しないことをおすすめします。
自分の肌悩みにぴったりの下地を選んで、下地美人を目指しましょう!