コスメの基礎知識

100円均一コスメは本当に優秀?プチプラコスメの正体とは

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コスメの口コミサイトや評価を眺めていると、「プチプラなのに高級コスメと同じ効果」「高いコスメだけあって翌日には実感」などの文句をよく見かけます。
化粧水に1万円出せば間違いなく肌がきれいになって、1000円なのに1万円のコスメと同じ効果がある・・・なんて夢のようですよね。

化粧品の効果と値段は成分だけでは決まらないと言いますが、実際のところ、プチプラコスメに高級化粧品と変わらない成分が本当に配合されているものなのでしょうか。

100円均一やドラッグストアのコスメを参考に調査してみました。

100円均一・ドラッグストアのコスメは本当にコスパがいい?


皆さんが今使っている化粧品は、だいたい化粧水でどれくらいの価格ですか?
30代、40代ともなると、4000円~5000円くらいの化粧水を使っている人も多いと思います。

100円均一では、多少量が少ないものが多いとは言え、それが100円です。
ドラッグストアのプチプラコスメの場合でも、だいたい1000円~2000円くらいまでではないでしょうか。

1ヶ月にかかる化粧水の価格が100円と5000円では、一般家庭ならかなりの差を感じると思います。
100均コスメと一般的な化粧品メーカーの化粧品に違いがないなら、100円均一のコスメでいいじゃないかと思ってしまいますよね。

「100円均一で販売されている化粧品は、ちゃんとした化粧品メーカーが作っているもの」といううわさもありますが、実際のところはどうなのでしょうか。

100均コスメの成分には共通点がある


一般的な化粧品は、そのメーカーやブランドによって本当に様々な成分が使われています。
無添加がコンセプトの場合、合成界面活性剤やパラベンを使用していなかったり、美白がコンセプトの場合、医薬部外品有効成分などに加えて、植物成分を配合していたり、個性豊かです。

一方、100均コスメの成分をいくつか調べると、その配合には偏りがあるのがわかります。
まず、90%以上の確率でアルコールが配合されています。
また、それと同じくらい高い確率でパラベンを使っています。
植物成分配合をうたっていても、その配合量は多くありません。

 

成分表示は配合量の多い順から表記されていますが、ほとんどの一般化粧品では末尾に記載されているフェノキシエタノールというアルコールや、パラオキシ安息香酸メチル(メチルパラベン)が全成分表記の中ほどに記載されている100均コスメは多く見受けられました。

 

これは、原料費をできる限り安く上げるためで、美容成分が入っていても、水とこれらの石油系合成成分で薄く引き伸ばされているということになります。

化粧水、乳液、オイル合わせて10商品ほどの成分を調べましたが、その9割以上が水と安価な石油系合成成分が成分の大部分を占めていて、高価な原料は使われていないことがわかりました。

ただ、美容オイルだけは、100%天然成分で、ずっと使い続けても肌に悪影響はないのではないかと思います。

 

100均コスメは本当に有名化粧品メーカーと同じ企業が製造している?

「100均コスメを作っているのは有名コスメメーカーと同じ会社」といううわさもありますが、これはOEMというシステムのことです。

日本のプチプラ化粧品のほとんどは、企画・販売と製造が別の企業で行われていて、これをOEMといいます。

 

販売元の企業が「このような成分を入れて保湿化粧水を作ってほしい」というような企画を製造元に持ち込んで、製造元企業がそれに沿って製造するというシステムです。

 

 

有名化粧品メーカーOEM商品と100均コスメの違いは、料理で言えば、作るのはプロのシェフ、指示するオーナーが一流シェフか雑貨屋さんかの違いです。

つまり、OEM商品は企画が製品の良し悪しを決定付けると言っても過言ではありません。

これを「中身は同じ」と言い切ってしまうのには強引さを感じませんか?

 

ドラッグストアのプチプラコスメは安かろう悪かろう?

安ければ1000円ほどで化粧品が購入できるドラッグストア。

1000円2000円のコスメなんて、どれを使っても同じだと思う人もいるかもしれませんが、実は大間違いです。

 

プチプラコスメは、例にならってほとんどがOEMで製造されています。

つまり、「企画がすべて」です。

 

ドラッグストアのコスメの中には、わずかではありますが、原料メーカーからこだわりの原料を仕入れて、製造元に持ち込んでまで作られたものがあります。

 

見分けるのは難しいですが、例えば炎症を起こす原因となる酵素の働きを抑えることが分かったばかりのアーチチョークエキスを配合していたり、商標成分の原料名が成分表示に記載されているようなもの(例;ピクノジェノール→フランス海岸松エキス、カモミラET→カミツレエキスなど)は、製造元に投げっぱなしでは生まれない配合であることが考えられます。

 

1000円で1ヶ月分の化粧品では数少ないですが、2000円くらいの価格では、こだわった成分がちらほらと見受けられます。

原料の値段が高いからと言って効果が高いわけではないですが、肌をより良くしたいと考えた場合、金額のボーダーラインは2000円程度からになりそうです。

 

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