例えば同窓会、参観日。
同世代の女性と会うたびに、自分の肌にうんざりして「肌汚い!」「キレイになりたい」「明日にも手っ取り早く肌がきれいになる方法はないかな・・・」と思いつめて、気付けば美容外科のHPを開いていたりすることってありませんか?
敏感肌のコントロールは、普通の肌でいようとするだけでも一苦労。
キレイな肌になるなんて奇跡でも起こさなければムリ、あるいは外科的に・・・と思うのは自然なことです。
ただ、肌が汚いと思うその悩みは、実は1つ1つの要因に分けて考えると、日ごろのスキンケアや生活習慣の改善で比較的簡単に治ってしまうものかもしれません。
ここでは、肌が汚いと感じる要因別に、毎日ちょっとの意識で変わるスキンケアの方法や選び方についてお話しします。
手が付けられないほど汚い肌、どうしてそう見えるのか分析して!
肌のきれいさは、普段鏡の前で認識している時と、誰かと比較した時ではずいぶん違った印象になりますよね。
つるんとハリが合ってツヤツヤの同世代女性を見ると、急に焦りが出て、どうしようもない劣等感に襲われます。
ただ、本当にきれいな肌になりたいなら、その焦りはマイナス要因になってしまいがちです。
「とんでもなく汚い」と思っている肌も、ひとつひとつ汚く見える要因を分析していくと、何のことはない、乾燥しているだけだったり、ここ数日荒れているだけだったりします。
ニキビもある、シワもシミもある、しかも最近たるんできているような気がする・・・!
そんな状況では確かに焦りますが、一気に美肌へと駆け上がろうとせず、1つ1つしっかり向き合えば、美容外科に頼るほどの悩みはあまりないのではないでしょうか。
常に乾燥している肌を改善する
肌が汚いと悩む人に多いのが、ベースに乾燥肌を持っている人です。
乾燥肌は、多くの肌悩みの親とも言える症状なので、まずその改善から取り掛かるのが「汚肌改善」の手っ取り早い方法です。
よく勘違いされていることですが、乾燥肌は肌表面の油分が少ない状態ではありません。
そのため「わたし、メイクはしているそばから溶け出すくらいの脂性肌なんだけど・・・」と乾燥肌を否定するのは間違った認識です。
乾燥肌は、角質層内の水分が少ない状態、また、角質層内の水分が長く保てない状態のことです。
角質層は、役目を終えた皮膚細胞と水分、油分の3つの要素があって初めて成り立つ層です。
水分だけたっぷりあっても、油分がなければ保水できません。
逆に油分ばかりでも保湿ができません。
化粧崩れがひどくてニキビもすぐできるのに・・・という人にとっては意外かもしれませんが、角質層の油分と、肌表面の皮脂は全くの別物のため、皮脂が豊富で皮脂膜がしっかりしていても、その内側の角質層に水分がなければ乾燥肌です。
角質層に水分が少ない状態を改善する簡単な方法は、外側から補うことです。
肌にとどまる力の強い水分と、それを抱え込む力を持つ成分によってスキンケアをしましょう。
具体的には、ポリマー(ヒアルロン酸やコラーゲン)、セラミド、コレステロールなどです。
また、水分だけの保湿をしている人は、水分と油分を両方含んだ乳液やクリームによる保湿・保水をするようにしましょう。
ニキビが治らない人は原因をあいまいにしない
肌の悩みの中でも厄介なのがニキビです。
それというのも、ニキビにはたくさんの原因が考えられるからです。
例えば、髪の先がいつも当たる場所には刺激による炎症が起こりますが、これも一見ニキビと同じような症状を引き起こすことがあります。
赤ちゃんの顔全体に赤い湿疹(脂漏性湿疹・マラセチア真菌による感染症)があるのを見かけたことがある人も多いと思いますが、これも大人の肌に出ると、ニキビに似た状態になります。
この2つの場合、取るべき対策は全く違い、前者には保湿・保護ケアや髪が当たらないようにするというケアが必要ですが、マラセチア湿疹の場合は抗生物質入りの外用薬ですぐに治ります。
これと同じように、通常のニキビにも「通常のニキビ」とひとくくりにできないほど多様な種類があります。
ニキビの原因がホルモンの場合、ニキビの出る周期があります。
乾燥の場合、冬に悪化して、夏季には軽減します。
また、花粉などのアレルギーが原因の場合もあり、その場合はアレルゲンを特定・除去することで一気に治ったりもします。
ニキビは治すことよりも、自分の症状に合ったケアを探すことが難しい肌症状のため、まずはしらみつぶしに原因を探ってみましょう。
シミにはまずビタミンC誘導体を
医薬部外品に認定されている美白有効成分は現在およそ20種類ほどありますが、その中で、
・メラニンの発生を抑える
・メラニンが黒色メラニンへと合成されるのを抑える
・できてしまったシミを還元する
という美白有効成分の働き全てを1種類の成分中でカバーできるのはビタミンC誘導体だけです。
実はハイドロキノンにも同様の働きがありますが、シミへの有効性よりも、医薬の知識を持たない人が扱うことによって考えられる肌への刺激の方が大きいと考えられていて、医薬部外品有効成分には指定されていません。
ですから、シミが気になる肌を何とかしたいと考えた時、まず真っ先に試してほしいのがビタミンC誘導体を配合した医薬部外品です。
ビタミンC誘導体にも、水溶性、脂溶性、新型と3つの種類があるので、どれが一番自分の肌になじむのか、トライアルやサンプルを利用して試してみてください。
また医薬部外品有効成分は、およそ長くても半年~1年というスパンで臨床試験が行われています。
そのため、1年以上使用しても何ら変化を感じない場合は、その有効成分が自分のシミへのアプローチとして間違っていることが考えられます。
美白有効成分はチロシナーゼ阻害剤、黒色メラニン還元剤、メラニン生成抑制剤という3タイプが主だったものになっています。
現在、長期間使っている医薬部外品があって、効果を今一つ感じないという場合、別の効き方をする有効成分を選ぶ必要があります。
まずはビタミンC誘導体、現在使っている成分がある場合は、1年使って効果がない場合、別の美白有効成分を使うということを覚えておいてください。