30代、40代にさしかかって、髪を短く切りそろえたり、パーマをかけ始める女性はとても多いですよね。
若い頃は、カラーや毎日のアイロンなどで傷んだ髪も、ちょっとヘアパックをしてブローすればツヤを取り戻すことができたので、10年後の危機に気付く人は少ないのではないでしょうか。
30代の後半にさしかかると、髪のボリュームは減り、いざという時に特別なパックや丁寧なブローでも全くツヤが出ない現実に愕然とする人もいるのではないでしょうか。
そう、髪も肌と同じように老化します。
ただ、髪も肌と同じように、普段のケアによってツヤを取り戻すことができるので、正しいヘアケアの方法を知って、いつまでも好きな髪型をきれいに楽しみましょう!
髪の親、頭皮の構造を知る
ツヤやハリがあり、本来持っている色が鮮やかな髪は健康な頭皮から生まれます。
頭皮は基本的に顔や体の皮膚と同じ構造をしていますが、顔よりも厚く、皮脂腺が多いことが特徴です。
頭皮も他の部分の皮膚と同じようにターンオーバーし、加齢とともに機能が衰える傾向にありますが、そのケアも根本的には同じように考えて問題ありません。
よく、髪は加齢によってハリやボリュームがなくなると言いますが、これは髪自体の問題だけではなく、頭皮のたるみによって、毛穴が寝てしまい、髪の根元が立たなくなることにもよります。
また、毛を立ちあがらせている立毛筋という筋肉が衰えることによっても、髪を立ち上げることができなくなります。
髪自体の構造を知る
シャンプーのCMなどにもよく登場するので、髪が3層構造になっていることを何となく知っている人も多いかもしれません。
髪は内側からメデュラ(毛髄質)、コルテックス(毛皮質)、キューティクル(毛表皮)という構造になっています。
キューティクルはうろこ状の細胞で、角質層によく煮た働きをします。
つまり、髪のバリア層です。
30代、40代がツヤ髪を保つために必要なケアとは
まず、30代、40代で覚悟しておくべきなのは、「傷んだロングより、手入れの行き届いたセミロング」ということです。
わたしたちの年齢や肌質で、胸下以上のロングヘアを毛先までツヤツヤに保つことはとても難しいことです。
無理せず、手入れが行き届く範囲内で丁寧にケアしている方が、きれいなエイジングを印象付けることができるはずです。
30代、40台に必要なのはノーパーマ、ノーカラー
明るいトーンの髪は若く見えますが、本来髪の流れに沿って閉じている鱗のようなキューティクルをこじ開けて、コルテックスに薬液を流し込み、またキューティクルを閉じるというメカニズム状、髪の内側からダメージを受けます。
パーマの場合、そこに熱を加えるため、細胞自体が変質してしまいます。
髪は死活細胞と言って、自ら修復することのできる細胞ではないため、一度変質してしまえば、切るまで傷んだままです。
カラーやパーマによって著しく傷んだ髪は、「ビビリ毛」といって縮れてツヤやハリがない猫っ毛になってしまいます。
こうなってしまっては、どんなトリートメント、どんな一流美容師でも治すことはできません。
若い頃は数年自分の黒髪を見ていなくてもそんなことにはなりませんが、加齢した髪には水分が少なく、保水・保湿するための皮脂分泌も減少しているため、すぐに傷んでしまいます。
白髪があると余計に髪がパサついてみえるので、カラーをしたい気持ちはわかりますが、できればカラートリートメントなどで、日ごろから白髪が目立たないようにケアするようにしましょう。
どうしてもカラーが手放せない場合、一度カラーをしたら、褪色を防ぐトリートメントなどで長くカラーを保てるようにすると良いでしょう。
また、髪のうねりはと頭皮の毛穴がたるんでいることが原因であることが多いです。
食事やサプリメントで意識的にコラーゲンを取ったり、紫外線ケアをするなど、頭の真皮を守るケアをするようにしましょう。
きちんとブローしていれば、うねりを利用して北欧風のくせ毛ヘアアレンジにしても素敵に見えますよ!
シャンプー・トリートメントの選び方
シャンプーやトリートメントも顔の肌と同じで、強力な界面活性剤は避けるようにしましょう。
カラーをしている人なら褪色を防ぐもの、白髪やカラーの生え際を補色してくれるトリートメントもおすすめです。
シリコン入りのシャンプーやトリートメントは髪が絡むのを防ぎ、静電気の刺激から髪を守ってくれるため、髪の物理的なダメージを軽減してくれます。
ただ、すすぎが足りないと毛穴をふさいでニキビや皮脂不足、うねりなどのトラブルを引き起こします。
最近ではノンシリコンでも十分に指通りの良いものが増えているため、あえてシリコン配合のものを選ぶ必要もないかもしれません。
また、出かける前のヘアケアでは、洗い流さないトリートメントや100%の植物オイルを髪になじませて、コームでゆっくり梳かしてみてください。
若い頃はべたついてあまり好きではなかったオイルが、驚くほどツヤに貢献してくれることがわかりますよ。