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皮膚科で敏感肌は治る?病院で処方される薬と治療法を解説!

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夏なのに乾燥する、日焼けした後の炎症から肌が立ち直れない・・・。

そんな夏の敏感肌症状がホームケアで良くならなかった経験がある人も多いのではないでしょうか。

日にち薬と思って放置していると、慢性的な炎症肌になったり、炎症が激化することもあります。

 

軽度の敏感肌の場合、皮膚科で処方される薬はそれほど種類豊富ではありません。

ここではその状態に応じて、主に処方される薬と効果、使用方法などについてお話ししたいと思います。

 

乾燥性敏感肌に処方される主な薬と治療法

肌の状態として、湿疹ができる、かゆみがあるなどのはっきりした症状があるわけではないものの、常に肌表面が乾燥している乾燥性敏感肌。

放置すると炎症を起こしやすく、痛みやかゆみが起こる肌になりやすい状態です。

 

通常はホームケアで良くなることが多い状態ではありますが、化粧品は配合されている成分が多かったり、有効成分の効き目が強すぎたりすることもあります。

 

病院で処方される薬は、ほとんどが保湿剤で、まれに漢方薬を処方してくれる場合もあります。

皮膚科によっては食事指導や生活指導などをしてくれる場合もあります。

日焼け後の乾燥も、やけどのような状態になっていなければ通常の乾燥肌治療が行われます。

以下が主に処方される薬です。

 

白色ワセリン

 

いわゆる「ワセリン」で、石油系油脂性軟膏です。

病院で処方される白色ワセリンは、その原料はほとんどがワセリンのみという非常にシンプルなもので、万が一肌に合わなかった場合に原因が突き止めやすく、安全性も高い保湿剤です。

 

白色ワセリンにできることは保湿だけで、肌への栄養や保水などの能力はありません。

ですから別途肌に水分を与えるスキンケアを事前にしておく必要があります。

 

尿素配合クリーム

 

ハンドクリームなどにも配合されることの多い尿素は、水分を抱き込む力の強い成分です。

また、ターンオーバーが遅れて滞っている角質を除去する働きもあります。

 

角質除去作用があるため、角質の薄い部分に処方されることは少なく、乾燥した顔の肌には不向きです。

保水力はあるものの、長くとどまるわけではないので、白色ワセリンなどと併用で使用します。

 

ヘパリン類似物質

 

最も処方されているヘパリン類似物質配合薬の名称は「ヒルドイド」です。

ヘパリンは人間の血中に含まれる物質で、水分を多く抱えることのできる物質です。

 

ヘパリン類似物質はその名の通りヘパリンに似た構造の物質で、尿素と同じような働きがあります。

尿素と同じようにワセリンと併用して使います。

 

副作用のある薬

 

白色ワセリンやヘパリン類似物質製剤には特筆すべき副作用はありませんが、尿素配合クリームには角質を分解除去する作用があります。

そのため、乾燥の原因が角質層が破壊されたことによるビニール肌やターンオーバーが早すぎて、正常に角質層が形成されないことによるものの場合、逆効果になってしまうことがあります。

 

いずれの薬も長期使用による問題はなく、強い乾燥が改善するまで使用し続けることができます。

乾燥肌は、ビニール肌など重度の状態になっていなければ、皮膚科の薬で比較的簡単に治ります。

 

繰り返すニキビに処方される主な薬と治療法

何度も何度も同じ場所にしつこく繰り返すニキビはホームケアと皮膚科での対処療法を併用した方が治癒が早い可能性が高いです。

皮膚科のニキビ薬にはいくつかのアプローチがありますが、それぞれいずれも完全な対処療法で、根本治療ではありません。

 

一方自宅でのスキンケアは対処療法としては強力さに欠けるものの、ニキビを起こしにくい肌に育てる能力には長けています。

皮膚科でも、処方した薬以外に、自宅でのスキンケア相談に乗ってくれたり、処方薬に合う化粧品や医薬部外品をあっせんしてくれることもあります。

 

処方される薬のほとんどが乾燥肌と同じように外用薬ですが、やはり乾燥肌と同じように、ニキビにも漢方の内服薬が処方されることがあります。

あまりにも腫れがひどいときや、広範囲に及ぶ場合は、抗生物質内服薬が処方されることがあります。

ニキビに処方される主な処方薬は以下の通りです。

 

抗生物質外用薬

 

ダラシンTゲル、アクアチムクリームなどがよく処方される抗生物質の外用薬です。

ニキビの原因菌であるアクネ菌を殺菌します。

アクネ菌だけでなく、表皮ブドウ球菌などの善玉菌などもいなくなってしまうので、肌のバリア機能派低下します。

長期間の使用により、菌が薬に慣れる危険性があります。

 

イオウ製剤

 

皮脂の分泌を抑え、患部を乾燥させることでアクネ菌の居住環境を害する治療法です。

塗った部分はひどく乾燥するので、部分的に皮脂過剰になり、そのほかの部分は乾燥していることの多い成人のニキビにはあまり向いている治療法ではありません。

 

ビタミンA誘導体

 

処方名はディフェリンゲルです。

ビタミンA誘導体外用薬というと、トレチノインが有名ですが、ディフェリンゲルも同じように意図的にターンオーバー異常を引き起こす薬です。

 

ターンオーバーを早めることで角質を除去し、古い角質と皮脂が混じって酸化することが原因であるニキビに対処するという効き方をします。

治療中は乾燥しやすく、日焼けや髪の毛などのダメージも受けやすくなるので、徹底した外的刺激ケアが必要になります。

 

過酸化ベンゾイル外用薬

 

処方名はベピオゲル、2015年から処方が許可されたばかりの新薬です。

ベピオゲルの有効成分「過酸化ベンゾイル」は分解によって活性酸素を生み出すので、なんとその活性酸素が周囲の成分や細胞を害する能力を使ってアクネ菌を殺菌するというもの。

 

また、角質を除去する作用もあるため、アクネ菌の繁殖を阻害することもできます。

角質除去効果のある外用薬にはお決まりの「強い乾燥」というデメリットがあるので、ホームケアとの併用は必須です。

 

副作用のある薬

 

ニキビの治療薬は、そのほとんどに副作用があります。

本来は肌を守る機能を持った角質を除去する効果のあるものが多いため、副作用自体が効果である場合も多いと言えます。

その中でも過酸化ベンゾイルは新薬で、日本人患者による臨床データが十分とは言えない上に、臨床試験結果においても約40%以上に重篤ではない副作用がみられるというデータがあります。

 

「ニキビ」という部分の状態だけでなく、肌全体の状態をどうすべきなのか、医師とよく相談して、スキンケアと並行し、上手に治療しましょう。

 

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