ほとんど毎日長時間肌につけたままのメイクアップコスメ。
特に範囲も広く、塗り重ねることも多いベースメイクは基礎化粧品よりも肌の状態を左右します。
ここでは化粧下地。ファンデーション、コンシーラーという主なベースメイクの種類と用途、肌への負担についてお話しします。
化粧下地
肌に直接触れる化粧下地。
ベースやプライマーとも呼ばれます。
下地はファンデーションやコンシーラー以上に多用途で、種類も多岐に渡ります。
- ノーカラープライマー
主に毛穴や小じわなど、肌の凹凸をカバーし、化粧崩れを防ぐ目的がある下地です。
皮脂を吸着する働きがあるため、乾燥肌の人には向きません。
- カラーコントロールベース
主にピンクやグリーンなどのカラーが付いたもので、顔の色むらを消したり、クマやニキビ跡などの色悩みに対応します。
・ピンク…血色を良く見せ、トーンをアップします。若く華やかな肌に見せることができます。
・グリーン・ブルー・・・小鼻や頬の赤みを消すことができます。アトピーなど全体的な赤みにも効果的。青白い肌には向きません。
・パープル…くすみを飛ばし、トーンアップします。
・イエロー・・・赤みにもクマやくすみにも良い万能カラーです。顔全体に使うとややのっぺりとした印象になります。
- BBクリーム、CCクリーム
BBクリームとCCクリーム、どちらを選ぶか迷う人は多いでしょう。
BBクリームはクリームファンデーションに機能性成分を添加したもの、CCクリームはスキンケアクリームにカバー力を持たせたものです。
そのためBBクリームは高いカバー力が特徴で、CCクリームは肌への優しさが優先されているものが多いといえます。
- UVベース
UVベースは紫外線カット力の高い下地です。
ノーカラータイプやCCクリームのようなタイプなど紫外線カット以外の機能を併せ持つものがほとんどです。
紫外線をカットする化粧品成分には紫外線吸収剤と紫外線散乱剤があり、紫外線吸収剤は肌の上で化学変化を起こすため、下地には散乱剤タイプが向いていると言えます。
ファンデーション
ファンデーションにもいくつかの種類が存在します。
それぞれのテクスチャーや特性によって役割に大きな違いがあります。
- フィニッシュパウダー
一般にお粉と呼ばれるものです。
普通のパウダーファンデーションより皮脂吸着力が高く、ベースメイクの仕上げに使用することで、崩れを防ぎます。
カラーコントロール力のあるものもあります。
最も密着力・カバー力の低いファンデーションで、油分はほとんど含んでいないため、単体で使用する場合、ほとんど肌もちしないと考えて良いでしょう。
洗顔で簡単に落とせ、油分の配合量も少ないため肌負担はあまりありませんが、皮脂を吸着するので乾燥肌の人には必要ないでしょう。
- パウダーファンデーション
油分をあまり含まない固形のファンデーションです。
フィニッシュパウダーよりカバー力や持続力があり、皮脂吸着力は低いです。
洗顔で落とせるかどうかは製品によって違います。
肌負担は比較的低めです。
UVカット機能がついているものもありますが、パウダーは長時間肌に密着していられるものではないため、単品での使用はおすすめできません。
- クリーム・リキッドファンデーション
最も油分が多く、カバー力の高いファンデーションです。
長く密着して肌に残ることができますが、油分が多い分皮脂分泌の多い部分は崩れやすくなります。
クレンジングでのメイク落としが必要になり、肌負担もファンデーション中最も高いといえます。
こちらはお粉とは反対に、ニキビなどができやすい肌質の人には注意が必要です。
コンシーラー
ファンデーションでカバーしきれない肌悩みをピンポイントにカバーする高油分のベースメイクアイテムがコンシーラーです。
- ウォーター・リキッド
水のようなテクスチャーでツヤ感のある仕上がりになるのがウォータータイプのコンシーラーです。
ファンデーションとの油分差が少ないので浮きにくく、崩れにくい特徴があります。
カバー力自体はそれほど高くなく、持続時間も長くはありません。
- クリーム
クリーム状のテクスチャーで、カバー力や密着力はBBクリームやクリームファンデーションより高く、長く肌に密着します。
カバー力はBBなどのようなテクスチャーのものが最も低く、クリーミーアイシャドウのようなテクスチャーのものが最も高いと言えます。
クリーミーアイシャドウ状のものは湯運が非常に高く肌への負担も大きいため、肌全体に使うことはできません。
また、クリームコンシーラーは油分を多く含むため、皮脂分泌の多い部分では崩れてしまいます。
どうしても使いたいときはフィニッシュパウダーで抑えるなどの方法がありますが、肌への負担が大きいため、繰り返し使いたい方法ではありません。
- スティック
スティックコンシーラーは、リップクリームのような形状で、クリームコンシーラーの使い勝手を良くしたものです。
スポット使いがしやすく筆などのテクニックも不要になるため便利ですが、ニキビなどの炎症へは接触刺激が大きいので、柔らかい筆に取って使うなどした方が良いでしょう。
- パウダー
特に基準はありませんが、油分が多めのパウダーファンデーションと考えて良いでしょう。
コンシーラーとしてはカバー力が低く、肌にも最も優しいものです。
下地、ファンデーションともに洗顔のみで落とせるものにした場合、コンシーラーのためにクレンジングを使うのはもったいないため、パウダーコンシーラーやオーガニックのコンシーラーでカバーすると良いでしょう。