敏感肌の人にとっては、日常の何気ない刺激もニキビや乾燥の大きな原因となります。
特に、ほとんどの人にとって紫外線の次に刺激が大きい摩擦による負担は想像以上です。
肌を摩擦する原因と負担を減らす方法を一日を通してみていきましょう。
【目次】
朝のメイク・・・ファンデーションは何で乗せるのが負担なくキレイ?
メイクをするとき、最も摩擦が気になるのが下地やファンデーションを乗せるパフ、ブラシです。
どちらの負担が大きいかと言えば、圧倒的にブラシでしょう。
パフは肌に接する面積が大きく、平坦です。
その分肌への負担が分散され、一転に集中することがありません。
パフには大きく分けて3種類の素材があり、NBR、天然ゴムラテックス、パウダーパフ(起毛しているタイプのもの)があります。
人工素材であるNBRやゴムラテックスのパフには、形状や用途など様々な種類があり、気泡の細かなどのコンディションによって仕上がりやラスティングに差があります。(参考サイト:http://www.fcg-r.co.jp/lab/beauty/report/130521.html)
パウダーパフは仕上げのブレストパウダーに必須のパフです。
できるだけ起毛の1本1本が細く、毛足の長いものを使うと肌への負担を抑えることができます。
ブラシには化繊と動物の毛の2種類がありますが、どちらも実際の感覚よりも固い素材でできています。
髪の先の刺激によってニキビなどのトラブルを起こす敏感肌のことを考えれば、それより硬く太いブラシでのファンデーション塗布がいかに高負担かがわかると思います。
仕上がりの好みでどうしてもブラシを使いたい場合、パウダーパフと同じようにできるだけ線維の細い、毛足の長いものを使用するようにしてください。
また、塗布の際も毛の先を使わず、寝かせるようにしてブラシの腹を使うとより負担が軽減できます。
仕上がりに関しては、リキッドファンデーションはパフか指、パウダーファンデーションはブラシの方が薄付きで長持ちします。
どちらを使うにしても、こすったりたたいたりは厳禁です。静かに抑えるように、少しづつ伸ばすようにしましょう。
入浴時・・・垢すり、スクラブ、ピーリング…皮膚を傷つける洗浄法
洗顔や体の洗浄にはやってはいけないことが満載です。
現在ではあまり見かけることがなくなりましたが、垢すりやピーリングは敏感肌にとって最悪と言い切れるスキンケアです。
ゴワゴワ感が気になると、つい角質が厚くなっていると考え、はがしたくなる気持ちはわかりますが、もし実践している人がいたら、即刻中止してください。
角質というのは、正確に言うと皮膚ではありません。
皮膚細胞の死骸でありながら、まだ人体の一部としての役目を負っている宙ぶらりんな存在です。
つまり、角質本体にはすでに何の能力もないのです。
人間の体は角質が無理やりはがされるということは想定していないので、こすれば落ちますし、半乾きのかさぶたのようにはがす時に痛みを伴うわけでもありません。
生の肌細胞の上に乗っているべくして乗っている角質を無理やりはがしても、体はその後露出した生の細胞を保護するすべを持ちません。
つまり、ピーリングや垢すりなどによって露出した肌は、その後新たに肌細胞が角質となるまで、もろに刺激を受け続けることになります。
同じように、洗顔料に含まれるスクラブも肌への負担になります。
スクラブの素材にもよりますが、洗顔料によく含まれている粗塩は、その形状が四角形であることからも、肌にこすりつけて良い効果が得られるものではないことがわかります。
逆に、スクラブの粒子が細かく弾力のあるものは、ごしごしこすらなければ適度な血行促進になって、マッサージ効果が得られます。
また、洗顔時、パフやスポンジを使う人もいますが、これもよく石鹸を泡立てた上から肌に触れないように使うのでなければおすすめはできません。
そのような使い方であれば、手で洗顔するのと変わりませんから、洗顔はやはり手でするのがベストと言えるでしょう。
夜のスキンケア・・・化粧水はコットンかハンドプレス、どちらがベスト?
化粧水はコットンでつける人と、手で付ける人に分かれると思います。
刺激の大小の話をすれば、間違いなくハンドプレスが最も優しいと言えるでしょう。
手は当然顔の肌との温度差が少なく、顔の肌と同じ素材です。
一方コットンは綿素材であっても線維であり、その先端や切り端が肌に微細な傷をつける可能性があります。
コットンの方が衛生的だという意見もありますが、化粧水の後につける乳液や美容液を手で塗布するのですから、化粧水も同じでしょう。
ただ使い勝手として、化粧水は水分ですから手に取ればこぼれることも考えられ、手では塗布しにくいということもあります。
この問題を解決するには、少量づつ何度も重ね付けするのがベストです。
手で付ける場合でも、洗顔するようにこすったり、たたいたりするのはご法度です。
少量づつ優しくなじませるように押し込んでください。