敏感肌の基礎知識

グルテンフリー生活で敏感肌改善!アトピーにも良い理由は?

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グルテンフリーという言葉を耳にしたことがあるでしょうか。

これは小麦などに含まれるタンパク質であるグルテンを食べない、使用しない生活のことです。

今このグルテンフリーが注目されています。

ダイエットやアトピーにも良いと言われているグルテンフリーについてお話ししたいと思います

 

グルテンはあらゆる食材、化粧品に含まれているタンパク質

小麦などに多く含まれるグルテン。

その正体はグルテニンとグルアジンという2つのタンパク質から構成される物質です。

グルテニンとグルアジンはどちらもアレルゲンとなる可能性の高いタンパク質なのです。

 

グルテンを多く含む食品

グルテンにアレルギーのある人は、当然グルテンを抜く生活をすることによって、症状が治まります。

では、グルテンアレルギーのない人にとってグルテンフリーの生活はどういう恩恵をもたらすのでしょうか。

まずはグルテンが多く含まれる食材について見ていきたいと思います。

 

パン

パスタ、ピザ

お好み焼き、たこ焼き、イカ焼きなど

ラーメン、うどん、そうめんなど

そば(10割そばは除く)

カレー、シチュー

揚げ物

中華まん、餃子など

酢、しょうゆ(原材料に小麦を使用しているもの)

スナック菓子、洋菓子

ビール、発泡酒

 

その他にも多くの食材にグルテンが含まれています。

日本でも多用されている食品添加物にも含まれていることがあり、完全なグルテンフリーというのは難しいでしょう。

 

グルテンが体に悪いとされる理由

こうしてみると、その多くが伝統的な日本の一般家庭食ではなく、戦後外国から伝わったものや、特別な日に食べるものであることがわかります。

 

地産地消の原則

古くから、食品は「地産地消の原則」と言って、ある食材を長く食べ続けてきた民族には、その食材を分解する能力が発達するため、アレルギーなどの問題が起こりにくいという考え方があります。

地産地消の原則から見ても、グルテンは日本人の体質に合っているとは言い難い成分です。

 

遺伝子組み換え、品種改良

現在、アメリカで栽培されている小麦のほとんどは、品種改良されたものです。

1940年代から1960年代にかけて、需要の高い穀物の生産性を上げるため、品種改良や化学肥料の導入が推進されました。

これにより、アメリカ国内で主食として食べられていた小麦も、気候に左右されにくく、害虫や災害に強いものへと大きく変化します。

 

この革命的な穀物生産の向上は緑の革命と呼ばれ、アジア地域の貧困を救い、間接的には森林伐採の進行を遅らせるなど、大成功を収めました。

ところが、品種改良された小麦はそれ以前の古代小麦に比べ、グルテン含有量が多いのです。

 

自然のままの姿であれば、人間の体に害を及ぼさない量だった小麦のグルテンが、人間の手を入れることによってひずみとなって生じてしまったと考えられます。

品種改良小麦のグルテン増加によって起こっているとされる症状には、リーキーガット症候群、アレルギー、アトピーなどが挙げられます。

研究者によっては、グルテンと発達障害との関係を指摘する人もいます。

品種改良小麦が普及し始めてまだ数十年ですから、長期的な影響は不透明であるのが現状です。

 

グルテンを除去する方法

結果から言えば、現在グルテンを完全に除去して生活するのはほとんどできないと言って良いでしょう。

グルテン含有食材を除去した食事をしたとしても、調味料の多くにグルテンが含まれていますし、調味料を使わなかったとしても食品添加物に含まれています。

 

ですから、現実的なグルテンフリーとはグルテン摂取量を控えた食生活ということになります。

パン食が多い人は、まずは1日3食の内どこか1食だけに控えましょう。

よくスイーツを食べる人も、今まで週に1度はドーナツやシフォンケーキを食べていたなら、3回に1回は和菓子にするなど、無理のない程度から減らしていきましょう。

 

小麦そのものの製品、例えばパンやパスタには、すでにグルテンフリー対応のものも普及し始めています。

日本では米粉でできた食パンがイオンなどのスーパーで販売されていることもあり、オーガニック食品店で高額なものを購入する必要もなくなり始めています。

 

パスタやパンは家庭で作ることもできるので、パン、パスタメーカーなどを利用して、買わないグルテンフリーを実践するのもおすすめです。

 

化粧品にもグルテンは含まれている

グルテンが含有されているのは食品だけではありません。

食品とよく似た成分で作られる化粧品の添加物にも、同じようにグルテンが含まれていることがあるのです。

乳化剤や防腐剤など、小麦が使用される成分が含まれる添加物はかなり多くの品目に上り「麦芽抽出物」や「コムギ由来キサンタンガム」、「パルミチン酸デキストリン」など、多少耳なじみのある成分にもグルテンが含有されています。

 

グルテン除去中に気になる化粧品がある場合、グルテン含有の有無について調べてから購入することをおすすめします。

また、ドイツのオーガニックコスメブランド「ロゴナ」など、グルテンフリーに対応するラインを特別に設けているブランドもあるので、アレルギーの可能性がある方はぜひ利用してみてください。

 

グルテンフリーで痩せる…ことはありません

どういうわけか、グルテンフリー食は糖質ダイエットなどと同じダイエットブームのひとつと思われていることが多いようですが、これは誤った情報です。

グルテンフリー食がアメリカでダイエット食として流行した背景には、グルテンアレルギーの人が小麦を避ける食生活の内に痩せたという事情があると考えられます。

 

これにはアメリカの食生活が小麦中心で成り立っていることが大きく関係しています。

アメリカの標準的な食生活と言えば

朝食・・・シリアルやブレッド、サラダやフルーツ、ミルク

昼食・・・パンやバーガー

夕食・・・ピザやパスタやサンドイッチ、魚や肉、野菜とスープ、ビール

これにデザートや間食が挟まれるというものです。

グルテンを除去すればほとんど肉と野菜の身になるため、日本人の考えるグルテンフリーとは違い、ゆるいヴィーガンやベジタリアンのような食生活になるのです。

 

日本ではグルテンフリーがそれほど普段の食生活とかけ離れたものではないため、ダイエットとしてはてきめんな効果はないでしょう。

グルテンフリーはあくまで敏感肌や体質を改善するためのものと考えた方が良いかもしれません。

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