メイクアップコスメの中でも、ダントツにどんな意味があるのかわからない不思議なアイテムが化粧下地です。
下地に一番期待されているのは、メイクの崩れを防ぐこと、次いで紫外線から肌を守ることだと思いますが、皆さんはどんな意味合いで下地を使っていますか?
・毛穴やシワを目立たなくする
・ファンデーションの浮きやヨレを防ぐ
・カラーコントロール
・ファンデーションの強い刺激から肌を守る
・肌のツヤを出す
・・・ざっと考えただけでも、下地にはこんなにたくさんの働きがあります。
でも、下地1本でそれらすべての効果が期待できるわけではないので、どうしても自分の肌悩みなどに合わせて選ぶ必要が出てきますよね。
そんな時、敏感肌なら何を基準に選んだらいいのか、下地の重ね塗りはしても大丈夫なのか、重ねたら効果が半減してしまう相性の悪い下地はないか・・・など、幅広い活躍をする下地ならではの選び方の基準についてお話しします。
化粧下地の役割とは
化粧下地、別名プライマーには、様々な役割があります。
最も基本的な働きは、ファンデーションと肌との密着感を高め、崩れにくくするというもの。
その他にも、下地によってはUVカットや毛穴を目立たなくする、顔色を均一に整える・・・など、書ききれないほどたくさんの特技があります。
そんな様々な働きを持つ下地の中でも、どんなものが敏感肌に合うのでしょうか。
敏感肌に合う下地の選び方、使用上の注意事項などを見ていきましょう。
敏感肌に選びたい下地って?
刺激に弱い敏感肌の人は、下地を選ぶ時に「攻め一辺倒」のものを選ばないようにしましょう。
攻め一辺倒の下地がどんなものかというと、
・夕方まで絶対に崩さない!
・毛穴レス
・紫外線カット効果はナシ
など、下地自体の優先順位が「肌がきれいに見えること>肌を守ること」になっているものです。
こういう下地は同窓会や結婚式など、いざという時のためのもの。
敏感肌の人が日常使いするなら、最低限
・モイスチャータイプ
・皮脂吸着パウダー無配合
・紫外線散乱剤配合
という、プロテクトタイプを選びましょう。
最近では、その条件を満たしている、天然100%の下地も、色や使用感で選べるくらい豊富になってきています。
ただ、紫外線散乱剤はナノ化されていないと白浮きするので、ファンデーション代わりになる色付きのものが自然でオススメです。
化粧下地って、重ね付けできるの?
下地には相性があります。
相性の悪い下地同士を上塗りで重ねてしまうと、せっかくの効果が殺し合ってしまうことがあります。
いちばんやってしまいがちな失敗は、モイスチャータイプの下地の上に、皮脂吸着タイプの下地を重ねてしまうことです。
モイスチャータイプには保水・保湿成分が配合されていて、肌に水分や油分を残そうとする働きがあります。
一方、皮脂崩れを防いだり、毛穴を埋めて均一に見せるタイプの下地は、その名の通り皮脂を吸着するパウダーが配合されていて、せっかくモイスチャー下地が残そうとした潤いを奪ってしまいます。
逆の場合も同じで、せっかくの皮脂吸着効果がモイスチャー下地の保湿効果によって台無しになってしまうのです。
また、カラーコントロールなどの効果を持つ下地も同じで、パープルの上にブルーを重ねて顔色が悪く見えてしまったり、せっかくピンクで華やかな肌色になったのに、上からグリーンを乗せて相殺してしまうということもあります。
そのため、いろんな下地を上手に使うためには、重ねるのではなく、悩みの部位ごとに細かく使い分けると、厚塗り感もなくキレイに均一な肌に仕上げることができます。
ちょっと面倒ですが、こうやって下地を使い分けると、ちゃんとメイクしている大人のあか抜け肌になるので、ここぞの時には手間を惜しまずトライしてみてくださいね!
敏感肌におすすめの下地3タイプ
敏感肌のメイク3大悩みと言えば
・くすみ
・パサつき
・赤み
ではないでしょうか。
こんな悩みも下地で一気に解消することができます。
くすみが気になる肌は、白みのピンクや青みの少ないパープルのカラーコントロールベースがおすすめです。
くすんでいた肌が、ぱっとワントーン明るくなって華やぎます。
パサつきが気になる肌には保湿力の高いモイスチャータイプのパール入り下地がおすすめ。
パール配合の下地は、上からファンデーションを乗せることで、内側から潤っている肌を演出することができます。
モイスチャータイプは皮脂吸着タイプと違ってロングラスティングではないので、頬の一番高いところや顎先など、潤い感を出したい部分にピンポイントで使うとツヤツヤなのに崩れにくいメイクができます。
特に冬は毛細血管が浮いてしまったり、かゆみやひりつきを伴う炎症で赤い肌が気になる人も多いと思います。
そんな赤い肌は、
・グリーンのカラーコントロールベースで消す
・むしろ赤みを利用してチークレスメイクにする
という2つの選択肢があります。
小鼻や唇周りなど、赤みを利用できそうもない部分は、グリーンで消してしまいます。
この時、白が強く油分の多い(硬い)テクスチャーのグリーンを使うと、白浮きしてカサついた肌に見えてしまうので、必ず緩めでグリーンの強いタイプを選びましょう。
頬や目の周りは、ムリに消そうとせず、赤みを利用してしまいます。
ただ、そのまま赤やオレンジを乗せるとカサついたり腫れているような印象になってしまうので、チーク部分には保湿下地、アイホールにはアイカラー下地を使って肌の質感を整えておきましょう。
色んなことができる分、選び方も使い方も幅広い下地ですが、選び方や使い方をマスターすれば、憧れのツヤ肌メイクも夢ではありません。
色んな下地にトライして、好きな肌質を実現してくださいね!