女性にとって香水は、単に香りをまとうだけではない魅力的なアイテムですよね。
でも、敏感肌の人やアルコール過敏の人にとっては、注意が必要なアイテムです。
「肌が敏感な人は香水を楽しめないの?」
そんな悩みを解決してくれる、贅沢な香りのアイテムたちをご紹介したいと思います。
【目次】
日本古来から伝わるお香
香りが強く手軽な香水が西洋から伝わるまで、日本では香りは着物に焚き染めるお香が中心でした。
そんなお香には、練り香に火をつけて楽しむポピュラーな物から粉末状のものまで幅広い種類が存在します。
ここでは比較的簡単に手に入り、贅沢な気分が味わえるものをご紹介したいと思います。
和のお香はホルダーやケースなど、香りを彩るアクセサリーも美しいため、コレクションの楽しみも増えますよ。
お線香・円錐香(おせんこう・えんすいこう)
日本人なら誰もが触れたことのある、一般的なお香です。
先端に火を点して、その煙と共に立ち上る香りを楽しみます。
香水の代わりとして楽しむには、この煙を燻製のようにして、衣服やハンカチなどに焚き染めます。
火を使うため、呼吸器官の弱い方はあまり近くで煙を吸わないようにしてください。
また、香を焚き染める際にも、十分に注意してくださいね。
印香(いんこう)
和菓子のように美しい見た目と、煙の出ない手軽さが魅力の印香は、常温でもほのかに香るカジュアルなお香です。
主な楽しみ方としては熱した灰の上に置いて、立ち上る香りを楽しむ方法があります。
扇形や花形など、カラフルでポップなルックスをしているので、香りを通しやすいオーガンジーの袋などに入れてクローゼットにつるしておくだけで、見えない部分のインテリアと香りのおしゃれを同時に楽しむことができます。
塗香(ずこう)
最近の寺社仏閣ブームにも後押しされて、女性人気が高まっているお香がこの塗香です。
粉末状のお香で、修行僧が体に塗って邪気を払うなど、お香の中でも焼香や抹香と共に宗教的色合いの強い物です。
塗香の魅力は、寺院独特の香りがあったり、上質なケースが美しいこと、そして何より心を鎮めるお作法があることです。
その楽しみ方は、お作法を気にしない方であれば、ただ指にとって体温の高い部分に擦り付けるだけです。
作法を気にされる方は、以下の手順でどうぞ。
1.左手の薬指に塗香を置く。
2.左手を天に向けたまま右手をかぶせる。
3.最後に左手が上になるように、掌を合わせたまま3回手をひっくり返す。
4.そのまま手から全身へと塗り広げる。
匂い袋(匂い袋)
他のお香とは違い、ほぼ純粋に香りを楽しむためのお香です。
かわいらしい袋に常温で香る匂い香が入っていて、ほんの幽かに香り立ちます。
お着物で出かけるときなどに、帯の端にアクセントとして使うのもおしゃれです。
防虫効果のある香りなどもあるため、衣装ケースやタンスに忍ばせておくと、開けるたびに幸せな気分になれるのでおすすめです。
海外でも長い歴史を持つ香りの楽しみ方
アジア伝統の香り・お香は、その原料のほとんどがアジア独特の天然植物原料です。
一方、西洋にもアジアのお香に似た伝統があります。
それがハーブによるアロマテラピーです。
ここでは西洋式にハーブの香りを楽しむ方法をお教えします!
エッセンシャルオイルを香水として使う方法
時々エッセンシャルオイルをそのままつけて香りを楽しみましょうとするブログなどの記事を見ることがありますが、絶対にマネしないようにしてください。
エッセンシャルオイルは生の植物からオイルを絞り出したもので、例えばダマスクローズなら1滴(およそ0.05ml)のオイルを得るために50本もの花が使用されます。
それほど成分が凝縮された物なので、そのまま使えば必ず刺激になります。
入浴剤としてそのままお風呂のお湯(およそ70l)に数滴落としただけでも、肌が弱い人なら成分に負けてしまいます。
100%のアロマオイルとして販売されているものを使用する時は、必ずキャリアオイルと言って、ベースとなるほぼ無臭のオイルで薄めます。
成人が楽しむ場合は1%に希釈したものを使用します。
精油1滴の場合キャリアオイルは5mlです。
慣れてくると、精油を掛け合わせて自分好みの香りや、特定のアロマ効果を狙った香りが作れるアレンジフリーなところも、エッセンシャルオイルの魅力です。
ソリッドパフューム(練り香水)
精油よりもっとライトに、香水と同じくらいカジュアルに日常使いできるのが練り香水です。
香り立ちは香水よりマイルドで香る時間も短いですが、香水のように体温によってノートの変化が楽しめます。
今は天然成分やオーガニック原料で作られた練り香水もあり、バームのように保湿目的に使えるものも増えています。
そうした練り香水は肌の広い範囲になじませることによって、肌から香りが立ち上るような自然な芳香を楽しむことができます。
とても奥が深い香りの世界、天然の成分だけでもこんな風に数々の楽しみ方があります。
是非一度その世界をのぞいてみてくださいね!