今使っている化粧品が肌に合っていない。
そう感じたとき、次に選ぶ化粧品は極力肌に優しいものがいいですよね。
本当に肌に優しい化粧品と、選ぶ際の基準についてお話しします。
【目次】
本当に肌に優しい化粧品とは
敏感肌に対して究極に優しい、最も刺激の少ない化粧品を作るとすると、それは「天然水」になります。
ただし、水には現在進行形で荒れている肌を治すような効果も、原因に対処する効果も、保湿効果もほとんどありません。
その効果をプラスしたものが、化学肥料を使わない植物原料100%の化粧品です。
植物原料100%の化粧品には、植物が自身のために生み出した抗紫外線成分や、抗炎症成分などが含まれていて、人間にも同じように効果を発揮してくれます。
長い歴史の中で、人間の肌に害のないものだけがアロマやハーブとして伝えられているので、安全性にも優れています。
一方で、デメリットもあります。
・保存がきかない
・土壌や年によって品質が安定しない
・比較的高価
・現在出ている症状への劇的な効果がない
・使用感が良くない
オーガニック・天然原料コスメに見られるデメリットをカバーするために生まれたのが石油系合成化粧品です。
無添加化粧品や機能派化粧品などもこの石油系合成化粧品に含まれます。
いわゆるケミカルコスメと呼ばれるこれらの化粧品は、使用感が良く、未開封なら短くても1年から3年は保存でき、今ある症状を効果的に抑えることができる上に、全く同じ品質のものを安価にいくらでも作ることができます。
戦後急速に広まって定着したケミカルコスメは、100年未満という使用歴の浅さが最大のデメリットで、使い続けることによって起こり得る肌や体への影響はまだまだ未知と言わざるを得ません。
最近ではオーガニックコスメのデメリットも改善されつつあり、また、ケミカルコスメも石油系原料を排除するなど長期的な影響に配慮し始めています。
昭和の時代ほど粗悪な化粧品はなくなってきているのは確かです。
ただ、短期的な効果を優先するならケミカルコスメですが、肌へのやさしさを優先するなら、間違いなくオーガニックコスメであることはまだまだしばらく変わりがないでしょう。
無添加化粧品は敏感肌に良い?選ぶポイントは?
A.すべてが良いとは限らない。化粧品上級者向け!肌日記をつけて自分に合わない成分を見極めてから選びましょう。
ファンケルやアテニア、DHC、オルビスなどで有名な「無添加化粧品」。
肌に良いものを使いたいという意味で、漠然と無添加化粧品を選ぶのはおすすめできません。
無添加化粧品というと、体や肌に悪いものは添加されていないように感じますが、各化粧品によって成分の安全性にかなりの差があります。
それというのも、無添加化粧品は厚生労働省指定の添加物(表示指定成分)の内、1種類でも除外されていれば「無添加」と名乗ることができるからです。
表示指定添加物を全く含まないオーガニックコスメは当然無添加化粧品ですが、表示指定防腐剤がふんだんに使われていても、他の表示指定添加物が使用されていなければ、それも無添加です。
自分の肌に合わない成分がどの成分か理解していて、成分表示を見ただけでそれが判断できる人なら無添加化粧品の中から自分の肌に優しいものを選ぶことができますが、これまで成分を意識して見たことのない人には難しいカテゴリと言えます。
まずは今まで使って荒れた化粧品に共通する成分などを調べてから選ぶようにすると良いでしょう。
※表示指定成分はすべての人に危険性があるわけではなく、アレルギーなどの可能性がわずかに含まれる成分です。使った方が製品の安定性が保たれる場合もあります。
敏感肌におすすめの無添加化粧品ブランドは
・ラ・ミューテ(無添加・・・パラベン、鉱物油、アルコール、石油系合成界面活性剤、合成着色料)
・NOV【ノブ】(無添加・・・パラベン、合成香料・着色料・鉱物油)
・HABA【ハーバー】(無添加・・・パラベン、石油系界面活性剤、合成香料、鉱物油、合成着色料)
・ラ・ロッシュ・ポゼ(無添加・・・パラベン、合成香料、アルコール)
医薬部外品・機能派化粧品って薬とは違うの?選ぶポイントは?
A.医薬部外品には予防・穏やかな改善効果が認められていますが、治療・治癒効果は認められていません。有効成分は今まで使ったことのないものを選んで。
医薬部外品とは厚労省によって「効果効能」をうたうことが許された化粧品のことです。
化粧品ではあるものの、ある症状に対して表示されている効果があるという科学的根拠が認められているという点で、一般的な化粧品より医薬品に近いかもしれません。
一般的に3~6ヶ月程度の臨床実験により記載されている症状への効果が確認されていることがほとんどです。
美白や抗シワなどの機能をうたう機能派化粧品もほとんどがこの医薬部外品に含まれます。
選ぶ際に注意したいのは、2点。
・医薬部外品は予防・穏やかな改善が目的の化粧品で、治療効果は確実ではないこと
・以前使って改善が見られなかった有効成分は、症状に合っていない可能性が高いということ
また、医薬部外品は症状への効果は認められているものの、肌への刺激については無添加化粧品と同じく、各製品によって差があります。
苦手成分を理解しておくことが必要です。
おすすめ医薬部外品ブランドは
・ディセンシア(有効成分…ビタミンC誘導体・他)
・アスタリフト(有効成分…アルブチン・他)
・ホワイティシモ(有効成分…グリチルリチン酸2K・他)
ドクターズコスメは外用薬のように必ず効果がある?選ぶポイントは?
A.通常の医薬部外品、一般化粧品と同程度の効果。監修ドクター独自の理論があるものを。
ドクターシーラボの登場で一気に一般化したドクターズコスメ。
美容外科医や皮膚科医が監修する化粧品で、高機能化粧品と同じように「美白」や「ニキビ」「抗シワ」などの明確な目的があるものが多いです。
ただ、実際のドクターの名を関しているコスメは、何か問題があったときや効果の根拠がないとして行政指導などが入ったとき、その医師や病院の評判までが下がるという責任を負っているので、安心感は高いと言えます。
逆に医師やクリニックの名が出ないものはドクターズコスメである意味合いは低いでしょう。
この辺りは、高機能コスメを選ぶときに大手メーカーを選ぶ感覚と似ています。
また、化粧品メーカーではなく医師として、独自の研究から得た理論で肌悩みにアプローチしているものは、他メーカーの機能派化粧品にはない効果が期待できます。
反対に目新しい理論のないものは、資生堂やポーラなど、自社研究施設を持った大手化粧品メーカーの方が化粧品研究において歴史がある分優れていると言えます。
おすすめドクターズコスメブランドは
・リ・ダーマラボ(医学博士・永井尚生 医師)
・アンプルール(皮膚科医・高瀬聡子 医師)
・津田コスメ(皮膚科医・津田攝子 医師)
100%オーガニックコスメは天然だからどれを使っても安心?選ぶポイントは?
A.天然成分だから安心というわけではありません。認証マークのついているもの、全成分開示のものを。
肌が弱い、敏感肌の人はできる限り天然成分の化粧品を使いたいと思うでしょう。
ただ、日本には天然・オーガニック化粧品に関する規定がないため、天然成分を少しでも配合していれば、表示指定成分がたくさん入っていてもオーガニックコスメ、天然原料をうたえるのが現状です。
信頼できるオーガニックコスメの基準としては、オーガニックコスメの世界基準「cosmos」や欧米「エコサート」「コスメビオ」「USDA」などのマークがあることが目安になります。
また、全成分原料やオーガニック原料のパーセンテージ、原料の原産国などが開示されているコスメは非常に信頼性が高いと言えます。
おすすめのオーガニックコスメブランドは
・HANAオーガニック(100%原料原産地開示)
・琉白(全製品エコサート認証)
・オラクル(自社農園にて原料栽培)
全ての項目に共通することではありますが、どんな化粧品を選ぶときも、自分の肌のコンディションをよく把握しておくことが最も大切です。
苦手な成分は何なのか、基本の肌はオイリーなのか乾燥しているのか、どんな時にトラブルが出やすいのか…。
そのためにも、簡単な肌日記をつけておくと、肌の傾向がすぐにわかって安心です。