敏感肌の基礎知識

冬は特に注意!流行の入浴法が敏感肌を加速させている理由とは

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タブレットやスマホでのながら入浴はセラミドを捨てる行為!

タブレットやスマホは、今や生活に欠かせない必須ツールになっています。

仕事上そうしたガジェットを手放すことができない人も多いとは思いますが、これは自律神経バランスを整える観点から見ても、あまり好ましい流れではありません。

スマホなどの定番化は、半身浴のブームとも相まって「美容のための長時間ながら入浴」の広まりを加速させました。

 

ただ、半身浴はダイエットの面から見れば良いのかもしれませんが、肌への影響は最悪です。

半身浴での長時間入浴を少なくとも1年以上にわたって続けたことがある人なら、その年の肌トラブルの多さにびっくりしたはずです。

特に冬季は、バスルームの外が寒いこと、動画が面白いこと、美容のためという大義があることで、なかなかバスタブから出られず、気付けば1時間が経っていたということが常態化しがちです。

この間、肌のバリア構造を構築し、角質に水分を保持する重要な脂質である細胞間脂質が溶け出し、流れ去っています。

 

水が高温になると分子運動が活発化し、油分は温度の上昇によって流動的になるという2つの条件が揃うと、お湯は低温の水とは比較にならないほど簡単に油分を流し去ってしまいます。

洗い物をするとき、脂汚れの付いた食器をお湯に漬けておいて翌日さらにお湯で流すだけで、水とは比較にならないほどさらっと落ちることを知っている人も多いでしょう。

これと同じように私たちの体も、入浴中は漬け置きされている状態です。

 

入浴の時間は体が温まったと感じる程度、およそ10分から15分くらいで十分です。

流行りのながら入浴は、美肌の敵と心得ましょう。

熱いお湯はアレルギーの原因、ヒスタミンの合成を促す

体温上昇や発汗は、じんましんや湿疹などのアレルギー反応を起こす原因物質であるヒスタミンの合成を促します。

入浴後にかゆみが出る人、肌に凹凸が現れる人はお風呂の温度が高すぎることが考えられます。

シャワーのみの時は問題ないという場合、確実にヒスタミンの合成が過剰になっていると思って間違いありません。

また、体を温めると、免疫自体の働きも活発化します。

「基礎体温を上げて免疫力アップ」というフレーズを耳にすることも頻繁にあると思いますが、ただでさえ攻撃過剰で正常な判断力のない免疫機能がさらに向上し、攻撃力を増すと、炎症はさらに激化します。

 

敏感肌とは~敏感肌の基礎知識~にもあるように、敏感肌の直接的な原因は免疫系統の暴走です。

免疫が暴走し始めた根本原因を改善しなくても、免疫が暴走しているという症状を止めるだけで敏感肌、ひいてはアレルギーやアトピーは改善します。

逆に言えば、敏感肌の原因となる自律神経の乱れや紫外線などの外的刺激、女性ホルモンの乱れなどが全くないとしても、免疫系統を暴走させれば敏感肌を生み出すことはできるということです。

 

免疫が働くときには細胞を酸化させる活性酸素も発生します。

つまり、何の問題もない健康な肌を、間違った入浴法によって敏感肌にした上、肌どころか全身の酸化まで呼ぶ結果になる可能性もあるということです。

 

入浴時のお湯の温度は、低いと感じるかもしれませんが、高くても40度。

冬の入浴で体の冷えが10分程度の入浴によってちょうどとれる温度が最適です。

 

入浴中の肌は成分を含みやすい

人間の体は自律神経によって緊張と弛緩を切り替えています。

緊張をつかさどる自律神経を交感神経、弛緩をつかさどる自律神経を副交感神経といいます。

体の水分量もこの交感神経と副交感神経によってバランスが保たれています。

交感神経は水分を体内にとどまらせる作用が、副交感神経には水分を排出する作用があります。

 

階段から落ちそうになったとき、緊張が解けて安心すると、途端に汗が噴き出すのはこのためです。

自律神経は呼吸の「吸う」「吐く」によっても小さくスイッチしていますし、立ったり座ったりすることによっても交代しています。

そんな自律神経が最も大幅に優位性を交代させるのが昼夜です。

 

太陽が上がっているうちには交感神経が、日が沈めば副交感神経が優位になります。

したがって、多くの人が入浴する夜の時間帯、人間の肌は水分を保ちにくく排出しやすい、水っぽい肌になっています。

このときの肌は水溶性の成分を吸収しやすい状態です。

ですから、合成香料や合成着色料など、分解が難しい成分を含んだ入浴剤に全身を浸すことはおすすめできません。

 

また、副交感神経が優位な状態の肌は水分を保つ能力が低いので、お風呂から上がったら早めにスキンケアをする必要があります。

この時のスキンケアは保湿がメインです。

有効成分がたっぷり配合されている美容液などはまだ必要ありません。

水がちになった肌に含まれても安心できる成分のクリームや乳液で水分の排出を防ぐことが先決です。

乳液やクリームは水分と油分が両方含まれていて、両方を補ってくれます。

入浴で失われた脂質を補うために、天然のセラミドが配合されたものを使用すると、保湿できる時間を引き延ばすことができます。

 

脱衣所の棚に天然成分の乳液を1本置いておくと便利です。

もちろんこれは応急処置のようなものですから、寝る前には自分に合ったスキンケアを化粧水、乳液orクリーム、オイルの順で行いましょう。

 

 

 

 

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