敏感肌の基礎知識

【後半】シミのレーザー治療、敏感肌に向くもの向かないもの

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治りにくい敏感肌のシミ、レーザーで治らないかな…と考えたことがある人は多いのではないでしょうか。

前半は美容外科や美容皮膚科で採用されている主なレーザー治療について詳しくお話ししました。

後半であるこの記事では、複数回の通院治療を念頭に置いたフォト(フラッシュ)について詳しくお話ししていきたいと思います。

レーザーとフラッシュって、どう違うの?

そもそも、レーザーとフラッシュの違いがわからない!と言う人も多いでしょう。

「フォトフェイシャル」「フォトRF」「フォトシルク」などの治療はすべて「フォトフェイシャル」という治療にカテゴライズされるフラッシュ治療の種類です。

 

レーザー治療との違いは、レーザーが1つの波長(YAGレーザーのみ2波長切り替えが可能)によってのみシミを治療するのに対して、フォトフェイシャルではたくさんの波長を使って肌に多くの効果を与えます。

 

フォトによる治療では、弱く広い波長の光を肌の広範囲に対して照射するため、ダウンタイムがほとんどなく、肌への負担も極めて低いものとなります。

1,2回で治療が終了することはなく、少なくとも5回以上通院することによって効果を実感することができます。

 

毛穴やニキビ跡の凹凸を引き締める効果や、たるみを引き上げるなどの効果もあり、シミだけではなく肌全体の質をアップさせることができます。

 

それでは、主なフォトフェイシャル治療についてお話しします。

 

フォトフェイシャル

 

適用されるシミやアザ:老人性色素斑、炎症性色素沈着、外傷性色素沈着、そばかす、赤ら顔、くすみ

 

最もベーシックなフォト治療です。

3つの波長によって肌質を改善します。

IPLというレーザーで、シミの他に毛穴やシワ、ニキビ跡にも効果があります。

 

施術当日からメイクは可能ですが、シミやそばかすなど色が濃い部分には反応しやすいため、赤くなったり、薄皮が捲れたりすることは考えられます。

痛みも全くないということはなく、多少の熱を感じることがあります。

 

フォトRF(オーロラ)

 

適用されるシミやアザ:老人性色素斑、炎症性色素沈着、外傷性色素沈着、そばかす、赤ら顔、くすみ

 

フォトフェイシャルに使用されるIPLと同時に、RF(ラジオ波)を照射する治療です。

ラジオ波の影響が真皮にまで届くため、フォトフェイシャルより深いシミに対応することができます。

 

真皮にまで達したシミや色素沈着に反応した際は、輪ゴムをはじいたような痛みを感じることがあります。

効果が強い分肌への負担もフォトフェイシャルより強く、ダウンタイムと言うほどではありませんが、数日間多少の赤みが残ることがあります。

 

フォトシルクプラス

 

適用されるシミやアザ:老人性色素斑、炎症性色素沈着、外傷性色素沈着、そばかす、赤ら顔、くすみ

 

シミを含む細胞は他の細胞より水分を多く含んでいますが、その水分に多く吸収される性質を持つ波長を採用することによって、よりメラニンに反応しやすく、やけどしにくいものにしたのがこのフォトシルクプラスです。

 

血管やくすみなど、あらゆる色素に反応し、肌への負担が少ないため、毛細血管拡張による赤ら顔やくすみ、ニキビ跡の色素沈着にも有効です。

痛み、ダウンタイムは通常のフォトフェイシャルと同程度、シミへの効果は早くて4,5回から現れます。

 

敏感肌に最も適したレーザー・フォト治療とは

傷付きやすく、修復が遅い敏感肌には、本来レーザーによる治療はあまりお勧めできません。

メラニンは肌の異常ではなく、正常な肌の機能なので、他の肌細胞を全く傷つけずにメラニンを含んだ細胞だけを攻撃することは難しいからです。

 

また、炎症を起こしている肌は、ほとんどの美容外科、美容皮膚科で施術を断られてしまいます。

レーザーのようなピンポイントの施術の場合、他の部分にニキビができていても施術してくれる場合がありますが、フォトの場合はあまりに炎症部位が広かったり、湿疹などが多かったりした場合は断られる確率が高いようです。

 

これらのことを考えると、ニキビなどが広範囲に及んでいる敏感肌の人で、ピンポイントのシミを取りたい場合はルビーレーザーやアレキサンドライトレーザー、同じように肌全体に炎症がある場合で、イボや立体的なホクロなどが気になる人はCO2レーザーが適切です。

CO2レーザーは敏感肌にとって逆効果となり得る場合もあります。

カウンセリングで「凹みが残ってしまう可能性がある」ときちんと説明してくれる病院で、しっかりと肌状態などを相談し、施術を受けてください。

 

そばかすや肝斑など、広範囲のシミや色素が気になる人はフォトシルクプラスが良いでしょう。

フォトフェイシャルの中でも負担が少なく、回数や金額的な負担はレーザーよりも大きくなるものの、肌への刺激や傷が残るリスクはグッと下がります。

 

全体的に炎症がある人、乾燥がひどい人は、それも含めてカウンセリングで相談に乗ってもらうことも可能です。

シミ以外の相談にも、無料で何度も応じてくれる美容外科・美容皮膚科はきっと信頼できるパートナーになるはずです。

 

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