生理前になると肌荒れし、生理が終わると絶好調の美肌期がやってくる・・・。
そんなサイクルを繰り返している女性はとても多いのではないでしょうか。
これは、生殖をコントロールする2つの女性ホルモンが交互に働いている影響によるものです。
整理中には妊娠中と同じホルモン、「プロゲステロン」が、生理が終わってから次の生理前に突入するまでは女性をより魅力的に見せるホルモンである「エストロゲン」が働きます。
つまり、強く美しい髪や肌は、エストロゲンの働きによるもの。
そんなエストロゲンはどうやって増やすことができるのかについてお話したいと思います。
【目次】
女性を魅力的に見せるホルモン「エストロゲン」とは
女性の生殖に関わるホルモンには2つの種類があります。
妊娠後、母体と胎児を守るために働くプロゲステロン(黄体ホルモン)と、排卵をコントロールし、女性らしい体つきや考え方を生み出すエストロゲン(卵胞ホルモン)です。
2つのホルモンは、およそ28日の周期の中で、分泌量を一巡させます。
排卵を起点としておよそ14日(生理前+生理中の期間)はプロゲステロンが、その後の14日はエストロゲンが分泌量を増やすという形になります。
そのため、生理が終わってしばらくの間は肌の好調を感じやすくなっているのです。
ただ女性ホルモンは、分泌量が増えると言っても、一生のうちにティースプーン1杯程度しか分泌されません。
わたしたちが想像するよりずっと少ない量で肌の調子が決まっていて、逆に言えば、ちょっとした生活習慣によってぐんと肌の調子を上げることができるのです。
エストロゲンの分泌量を上げる方法
女性ホルモンの分泌は、食生活をちょっと変えたからと言ってすぐに増えるような単純なものではありません。
睡眠、食事、運動など、本当に少しづつの心がけによって変わっていきます。
そんなエストロゲン分泌の助けになる毎日の生活についてのいくつかのヒントをお話しします。
エストロゲンは男性ホルモンからできている?
人間の体は食べたものでできています。
エストロゲンも例にもれず、食事から得られるコレステロールからできています。
ただ、コレステロールからエストロゲンになるまでにはいくつかの過程があり、グランドマザー図ホルモン、マザーズホルモンという段階を経て、いったん男性ホルモンの一種であるテストステロンとなり、その後エストロゲンへと変化します。
そのため、女性ホルモンを増やすために男性ホルモンを抑えるという対策法を取ってしまうと、結果的にエストロゲン分泌量が減るということにもなりかねないのです。
エストロゲンを増やす食べ物
食べ物によってエストロゲンを増やす方法にはいくつかの考え方があります。
1つは、エストロゲンの分泌そのものを促す食品を摂取する方法。
もう1つは、エストロゲンの元となるグランドマザーズホルモンやマザーズホルモン、テストステロンなどを増やす食品を摂取する方法。
そして最後に、エストロゲンに似た働きをする食品を摂取する方法です。
3つの方法すべてについてお話しします。
エストロゲンの分泌を促す食べ物
非必須アミノ酸の一種であるロイシンには、エストロゲンの分泌を促す働きがあります。
ロイシンは体内で作ることのできない必須アミノ酸とは違い、体の中で作ることができますが、その量はわずかです。
そのため、食事によって足りない分を補う必要があるのです。
ロイシンを含む食品には、魚類、チーズやヨーグルト、豆類(特に大豆)が挙げられます。
エストロゲンになる前のホルモンを増やす食べ物
男性ホルモンであるテストステロンは、エストロゲンの前駆体でもあります。
テストステロンを増やす食べ物としてはアミノ酸の一種であるアルギニンが有効です。
アルギニンもロイシン同様体内で作ることのできる非必須アミノ酸ですが、その量がとても少ないため、半必須アミノ酸とも呼ばれています。
特に、40歳を過ぎると十分量を体内で生産することができなくなるため、食事によって補う必要があります。
アルギニンを最も多く含む一般的な食材は豚肉です。
それに次いで多いのが大豆で、大豆そのものには劣りますが、大豆加工食品にも多くのアルギニンが含まれています。
エストロゲンに似た働きをする食品
わたしたちが日常よく口にする食品の中には、「植物エストロゲン」と呼ばれるほどエストロゲンに似た働きをするものがあります。
それが、大豆に含まれるダイズイソフラボンです。
イソフラボン自体は、もやしやカッコン、アルファルファなどにも含まれていますが、加工しても高い含有量を残したまま食べられるのが大豆で、豆乳や豆腐にも同様に多くのエストロゲン様効果が期待できます。
このように、エストロゲン自体を増やす食べ物、エストロゲンの土台となる物質を増やす食べ物、エストロゲンに似た働きをする食べ物、すべてに共通するのが大豆です。
もちろん食べすぎは毒ですが、毎日少しづつの摂取を意識すると、きっと美肌のプラスになってくれるはずです。