敏感肌の基礎知識

敏感肌は生まれつき?体質が変わって発症することってある?

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敏感肌の人の中には「両親ともに肌が弱いし・・・」「生まれつき肌が薄かったから敏感肌なのも仕方ない」という人も多いと思います。

逆に、出産や年齢によって体質が変わり、肌が弱くなったということもよく耳にしますよね。

 

肌質は生まれつき決まっているもので、強くなったり弱くなったりすることはないのでしょうか。

敏感肌を強くする、これからこれ以上肌を弱くしないためにも、生まれ持った体質やその変化が肌にどう影響するのかを考えてみましょう。

 

生まれつきの敏感肌は存在する

肌に悩みを持つ人が、「赤ちゃんみたいな肌になりたい」と言っているのをよく耳にします。

でも、よく考えてみてください。

実際の赤ちゃんの肌は非常に薄く、免疫も育っておらず、生活も不安定なためにあれていることが多いのです。

 

毛細血管が透けた肌が赤らんでいたり、マラセチア真菌に感染して脂漏性湿疹が広がっていたり、耳や唇の端が乾燥して切れていたり・・・。

子供を持つ人には大いに心当たりがあると思いますが、こうした症状を経験する赤ちゃんは、ほとんどがいわば「敏感肌キャリア」です。

 

生活が荒れたり、ストレスなどによって抵抗力が下がると、そのような状態を繰り返す可能性の高い肌を生まれつき持った人だということになります。

そう考えると、生まれつき敏感肌の要素を持った人はとても多いのではないでしょうか。

また、赤ちゃんが離乳食を始める頃になると始まるアレルギーやアトピーの症状ですが、これも生まれつきのものと考えていいと思います。

 

こう考えると、20代から50代女性の8割以上が敏感肌を自認するという調べにも納得がいきます。

 

肌は後天的要素によって作られている

生まれつきの敏感肌は、遺伝子によって決まっています。

遺伝子は基本的に一生変化することがないので、遺伝子に刻まれた肌質が変化することはありません。

例えば黄色人種であるわたしたちの肌が白人のようになるには、元々色素を生み出す遺伝子にそのような指令がなけれ場いけません。

 

ところが、実際には尋常性白斑の治療に使われるハイドロキノンなどによって、後天的に肌の質そのものを変えることができています。

これは、遺伝子自体が変化しているのではなく、遺伝子の出方を変化させているからです。

ハイドロキノンのように激しい変化を起こす外的要因がなくても、遺伝子は様々な影響を受けて情報を変化させています。

 

マックスファクターとジェネシスヘルスケアの共同研究によると、遺伝的要素が20~30%、後天的要素からが70~80%という確率で肌の状態に影響していることがわかっています。

 

敏感肌は慢性的なものばかりではない

多くの人が敏感肌を自覚する中で、「時々敏感になるのよね」「特定の季節や季節の変わり目に肌が荒れるのはわかっている」という人もいます。

 

このサイトが考える敏感肌ケアの軸ともなる考え方ですが、敏感肌の原因の2大巨頭とも言えるのが

・女性ホルモン

・自律神経

という2つの要素です。

 

肌の敏感さにサイクルがある人は女性ホルモンの分泌によって肌が大きく左右されるタイプで、季節の変わり目に肌が崩れる人は自律神経に影響されるところが大きいと考えられます。

 

肌を振り回す問題児は「女性ホルモン」と「自律神経」

短いスパンで言えば生理周期、もっと長いスパンの話をすれば思春期や妊娠出産、更年期と、女性の肌に試練を与える厄介者はいつも女性ホルモンです。

そして、季節の変わり目やストレスを受けた時、肌に大打撃を与え、おとなしくしていた女性ホルモンまで刺激するのが自律神経の乱れなのです。

 

女性ホルモンの過剰な働きによって自律神経の働きが崩れる

 

自律神経と女性ホルモンは脳の視床下部というところで隣り合って管理されているため、常に影響を与え合っています。

女性ホルモンにはフィードバック機能があり、きちんと働いてフィードバックがあれば問題はありませんが、例えば子宮や卵巣などに問題があってしっかり働かなかったり、フィードバックに問題があれば、指令を送り続けます。

 

その指令が過剰になると、隣り合った自律神経が影響され、バランスを崩します。

自律神経には免疫系統や睡眠などをつかさどる働きがあるため、眠れなくなったり、体調を崩す、感染症にかかりやすくなるなどの弊害が出始めます。

肌にも湿疹が出やすくなったり、肌荒れに悩まされることが多くなります。

 

自律神経バランスの崩れによって女性ホルモンがうまく分泌されなくなる

その逆に、ストレスや生活習慣の乱れによって自律神経バランスが崩れると、女性ホルモンの分泌に影響が出ることがあります。

自律神経は卵巣機能の働きをコントロールしていますが、ストレスなどによってそのバランスを崩すと、卵巣機能が低下することになります。

 

この状態が進むと若年性更年期と呼ばれることになりますが、そこまでいかずとも、肌には女性ホルモン分泌量の低下による多大な影響が出ます。

 

 

ストレスや出産などによって肌は大きく変化します。

敏感肌は自律神経と女性ホルモンをどううまくコントロールするかによって、その状態が変化することがわかっていただけたと思います。

脳に働きかける、生活をケアするスキンケアで、敏感肌を美肌へと変えていきましょう。

 

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